FreeNASの開発チームからFreeNASの最新版となる「FreeNAS 9.1.0」が発表されました。
iXsystemは今回のバージョンを「オープンソースのストレージソリューションとして、そのパワーや優雅さを新しいレベルで実現した」と評価するなど自身を見せています。
FreeNAS 9.1.0ではさまざまな改善が取り組まれ、安定性の向上、使いやすさの向上、パフォーマンスの向上、さまざまな新機能の導入などが実現しています。ブラウザ経由で利用するためのユーザインターフェースは大幅に更新され、従来のバージョンよりも初心者が扱いやすいものになったと説明されています。
FreeNAS 9.1.0はPC-BSDからいくつかの機能が導入された点と、PC-BSDのパッケージが利用できるようになった点でも興味深いバージョンです。PC-BSDの Jails管理システムであるWardenを利用するようになったなど、Jailsを利用しやすくなっています。
ZFSも最新版へアップデートされ、LZ4圧縮などの最新の機能が利用できるようになっています。LZ4圧縮機能を利用した場合、ほとんど速度的なロスを受けることなく圧縮機能の恩恵にあずかることができると説明されています。またTRIMサポートも導入されています。
FreeNAS 9.1.0が興味深いのは、ベースのFreeBSDとしてFreeBSD 9-STABLEを採用した点にあります。FreeBSD開発の最新の成果物を利用することで安定性や性能の面で利点を得る狙いがあります。さらに興味深いのは、FreeBSD 10-CURRENTで導入された機能や改善をバックポートして利用している点にあります。この意味ではFreeBSD 9-STABLE+といったことになりそうです。
FreeNASはFreeBSDベースのディストリビューションの中でも特に人気の高いもののひとつです。FreeBSD Projectとの良い関係、PC-BSD開発とFreeNAS開発の連動などで良い循環が生まれていると言えます。