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2013年10月16日FreeBSD 10.0-BETA1登場、freebsd-version(1)コマンド導入

release

FreeBSD 10.0-BETA1 now available

FreeBSD 10.0-RELEASEへ向けた最新のベータ版「FreeBSD 10.0-BETA1」公開されました。amd64版、i386版、ia64版、powerpc版、powerpc64版、sparc64版のインストールイメージをダウンロードできるほか、インストール済みの仮想ディスクイメージをダウンロードできます。提供されているフォーマットはQCOW2とVMDKです。スワップ領域が1GB、システムとユーザランドが17GBというパーティションになっています。

今回はfreebsd-update(8)でバイナリアップデートを実施することはできません。freebsd-update(8)で10.0を追い続けている場合、BETA1へのアップデートは避け、修正が取り込まれるであろうBETA2からアップデートを実施した方がよいと言えそうです。

10.0-BETA1には新しくfreebsd-version(1)というコマンドが導入されています。uname(1)と似たようなコマンドですが、カーネルとユーザランドの双方のバージョンを個別に出力できる点が異なります。セキュリティ脆弱性対策などが取り込まれた場合にはバージョン番号にパッチレベルで付随するようになりますが、これを確認するためのコマンドとされています。

 freebsd-version(1)コマンドの使用例
$ freebsd-version
10.0-BETA1
$ freebsd-version -k -u
10.0-BETA1
10.0-BETA1
$

10.0-BETA1ではbsdinstall(8)に大きなアップデートが取り込まれている点も注目されます。このバージョンからインストール時にZFSを起動パーティションに指定できるようになりました。ただしまだ実験的な機能という位置づけになっている点に注意してください。

また、ZFSをファイルシステムとして利用し、ディスクをフルで暗号化するオプションを有効にした場合には、システムブート時にbootpoolがインポートされる前にいくつかのエントリが読み込まれる必要があります。これを実施するために、インストールの最後の段階でインストール先のloaderc.onf(5)ファイルに次のエントリを手動で追加しておく必要があります。これはBETA2から不要になる見通しです。

リスト loader.conf(5)に追加する内容
zpool_cache_load="YES"
zpool_cache_type="/boot/zfs/zpool.cache"
zpool_cache_name="/boot/zfs/zpool.cache"

これは不具合になりますけれども、BETA1ではrandom(4)をカーネルモジュールとして読み込ませることができなくなっています。このため、random(4)をカーネルモジュールとして使っている場合には、一旦カーネルにdevice randomエントリを追加して、random(4)を含んだ状態のカーネルを構築して利用する必要があります。GENERICカーネルを使っている場合には最初からrandom(4)がカーネルに取り込まれています。この不具合はBETA2では対処される見通しです。

jail(8)関連の変更としては、rc.conf(5)において"jail_JAILNAME_*"という変数を使った場合、jailごとの設定はjail(8)ユーティリティが呼ばれる前に自動的に/var/run/jail.JAILNAME.confへ変換されるようになりました。新しいjail.conf(5)のシンタックスが使われているということです。

ATF関連のツールはベースシステムから削除されました。こに合わせて_atfユーザも削除されています。MIPSプロセッサファミリに新しくmips24kとmips74kが追加されたほか、ZFSのlzjb展開時のパフォーマンス向上も取り込まれています。

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