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2009年10月14日Dreamlinux 4.0 Alpha─ブラジル発のLinuxディストリビューション

日本から見ると地球の裏側にあるブラジルは、実は公共/民間ともにLinuxシステムが広く採用されている国である。とくに政府の姿勢が積極的で、同国の電子投票システムがLinuxで構築されていることはつとに有名。あまりの普及ぶりにいらだったMicrosoftの現地法人社長が「そんなにLinuxばかり使うなんて!」とやっかみに近い声明を出したこともある。

そんなお国柄であるからして、独自のLinuxディストリビューション開発も当然さかんに行われている。ちょっと古いが、旧Mandrakeに買収されたConnectiva(現Mandriva)などが有名だ。日本人ユーザがわざわざ使うことは少ないと思うが、ちょうど先週、ブラジル発のディストロのひとつである「Dreamlinux」に動きがあったので簡単に紹介したい。

Dreamlinux 4.0 Alpha

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Debianベースのデスクトップ用ディストリビューションで、現行バージョンは3.5。Mac OS Xに似たGUIが特徴。⁠リッチなマルチメディアエクスペリエンス⁠をユーザが実感できるよう、メディアプレーヤー環境を充実させることに力を入れている。インストールもしごく簡単。

10月9日(現地時間)に次期バージョン4.0のアルファ版「Dreamlinux 4.0 Alpha」が公開された。このバージョンの目指すところは⁠low fat and fast response⁠⁠、つまり軽量で高速なディストリビューションだ。アルファ版のISOイメージ(Xfce版)のサイズは586Mバイトとたしかに軽い。カーネルは2.6.29.3をベースにしており、デフォルトデスクトップにはXfce 4.6.1.2を採用している(GNOMEにも変更可⁠⁠。Debianの次期バージョン「Squeeze」リポジトリからパッケージを作成、パッケージ管理にはSmartを使用する。対応言語は英語とポルトガル語のみ。

アルファ版のため、現在はバグレポートを開発者に呼びかけている段階だが、今後の進捗が楽しみなディストロである。

Dreamlinux
URL:http://www.dreamlinux.com.br/

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