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2010年4月5日メディアプレーヤー「Songbird」Linuxサポートを中止

先日のSCEによるPS3のLinuxサポート中止に続き、またもやLinuxユーザをがっかりさせるニュースが届いた。4月2日、OSSのメディアプレーヤーとして人気の高いSongbirdが、Linuxサポートを中止すると発表した。

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Songbirdのエンジニアリング担当バイスプレジデント Georges Auberger氏は同社のブログ「Linuxサポート中止は、Songbird創立以来、もっとも辛い決断」としながらも、⁠すばらしいLinuxプロダクトとしてリリースしていくことは、もうできない」と宣言、現在開発中の次バージョン"NOFX"はWindows版とMac版のみのリリースになるという。NOFXは4月末リリース予定で、MPEG-4やWMVエンコーディングのサポート、ビデオ再生機能の改善など多くの機能強化が実施されるバージョンだけに、リリースを楽しみにしていたLinuxユーザも多かった。

Linuxサポート中止は「限られた開発リソースをLinux版にまわせなくなった」ことが主な理由とAuberger氏は弁明している。コミュニティ内にLinux開発者用のWikiは引き続き残すものの、そこから得られたフィードバックが反映されてLinuxバージョンとしてプロダクトアウトすることはないという。

当然、ユーザやコミュニティからの反発は強く、同ブログにはネガティブな書き込みが数多く見られる。中には今年1月、米ラスベガスで行われたCESにて発表されたPhillipsとの提携が原因なのでは、と推測する向きもある。Phillpsは同社のMP3プレーヤーにSongbirdをバンドルすることを発表したが、Songbirdがこの移植をLinux版開発よりも優先したのでは、というものだ。いずれにせよ、クロスプラットフォームを謳っていたOSSのプロダクトがLinuxサポートを打ち切るとは、非常に残念な話である。

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