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2010年11月2日天国のFransに捧ぐ─Debian Installer 6.0のベータ版が登場

待望の"Squeeze"ことDebian GNU/Linux 6.0のリリースが近づく中、Debianインストーラ開発チームのOtavio Salvador氏は10月30日、インストーラのβバージョン「Debian Installer 6.0 Beta1」の公開を発表した。Salvador氏は、8月に亡くなったDebian開発者のFrans Pop氏にこのリリースを捧ぐとしている。

Debian Installer 6.0 Beta 1におけるおもな改善点は以下の通り。

  • PlayStation 3用のカーネルが自動選択可能に
  • Windows用リカバリパーティションを正しく認識
  • Linuxカーネルが2.6.32にアップデート
  • GNU Partedが2.2にアップデート
  • 「Marvell GuruPlug」⁠Marvell OpenRD-Ultimate」⁠HP t5325 Thin Client(一部)」を新たにサポート対象プラットフォームとして追加
  • ブート時(cdrom-detect/try-usb=trueを追加時)にISOハイブリッドイメージをサポート
  • ディスカバーパッケージからdiscover-pkginstallを使用して個別のハードウェアに特化したパッケージを検出し自動でインストール
  • 英語を含む全67言語のサポート ─カンナダ語(インド南部)/ペルシャ語/テルグ語(インド南東部)の追加、コンソールベースのインストーラにタイ語を追加、ウォロフ語(セネガル)/ウェールズ語のサポート中止

また、DHCPクライアントとしてudhcpcを使用している(kFreeBSDイメージを除く⁠⁠。またReiserFSファイルシステムのデフォルトでのサポートはなくなった。

オランダ人開発者のFrans Pop氏は2004年にDebian開発に参加、2006年からインストーラプロジェクトで中心的役割を果たすようになり、とくにインストールガイドにおける貢献が顕著だった。8月30日に40代でガンで死去、多くのDebian関係者がその死を悼んだ。

Salvador氏は、何らかの形で同インストーラにFrans Pop氏の名前を残したいと語っている。

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