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2011年4月14日Beefy Miracle敗れたり… Fedora 16のコードネームは「Verne」決定

FedoraプロジェクトのリーダーJared Smith氏は4月12日(世界協定時⁠⁠、おそらく今秋リリースされるであろうFedora 16のコードネームが「Verne(ベルヌ⁠⁠」に決定したと発表した。これはいくつか絞られた候補の中から、コミュニティメンバーが投票によって選ぶシステムを採用している。候補のコード名と投票結果は以下のとおり。

コード名得票数
Verne2204
Beefy Miracle1662
Omoto1522
Nepia1241
Bonnet1207
Barona1157
Llullaillaco90
Legation845
Mt. Orne607

Fedoraのコードネームは、コミュニティメンバーが提案した中から、Fedoraが決めた命名規則に準じているものが候補とされる。その命名規則とは「前のバージョン(Fedora 16の場合はFedora 15)のコードネームと何らかの関係があり、もう1つ前のバージョンとは関係性がない」というもの。そのほか、あまりに一般的すぎる名称や存命中の人物は不可、など細かいルールがある。

Fedora 16のコードネームと決まったVerneは『海底2万マイル』などで有名なSF小説家のジュール・ベルヌにちなんでいる。Fedora 15のコードネーム「Laverock(ラブロック⁠⁠」との関係性はというと、⁠ジェームズ・ラブロック(英国の科学者)は未来学者だった。ジュール・ベルヌもそうだった。だからVerneはFedora 16のコードネームにふさわしい」となるわけだ。

その他の候補を見てみると、たとえば「Mt. Orne」の場合は「Loverockは実在する橋の名前である。Mt. Orneもそうである。だからMt. OrneはFedora 16のコードネームにふさわしい」という具合だ。その他の候補についてはFedora Projectのサイトを参照してほしい。

Name suggestions for Fedora 16
URL:http://fedoraproject.org/wiki/Name_suggestions_for_Fedora_16

さて、ここで気になるのが、一時は最有力候補と思われていた「Beefy Miracle」とLoverockの関係性だ。曰く「Loverockという文字列をあるアルゴリズムにかけると5という結果が得られる。Beefy Miracleも同じだ。だからBeefy MiracleはFedora 16のコードネームにふさわしい⁠⁠ ─では、そのアルゴリズムとは?

アルファベットをAからZまで、順番に数字に置き換えてみる。A=1、B=2、……、Z=26とすると、⁠Loverock」

12-15-22-5-12-15-3-11

となる。対して「Beefy Miracle」

2-5-5-6-25-13-9-18-1-3-12-5

だ。それぞれの数字をすべて足すと、Loverockは95になり、Beefy Miracleは104となる。さらにそれぞれの位の数を足し合わせると、Loverockは

9+5=14 → 1+4=5

Beefy Miracleは

1+0+4=5

という結果が得られる。つまり同じ5という値を得るのだ。

多少こじつけの度合いが過ぎる気もするが、一部のFedoraユーザにはこれが大受けし、Beefy Miracleのキャンペーンページまで作られた。だが、内輪ウケから抜け出すにはあと一歩足りなかったらしく、結局、Fedora 16のコードネームはVerneに落ち着いたことになる。

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