正直、AndroidをLinuxプロダクトと呼ぶにはいささか抵抗がなきにしもあらずだが、せっかく現在開催中の「Google I/O」で次のバージョンのAndroidがちょっとだけ紹介されたので、本コーナーでも取り上げてみたいと思う。
さて、次のAndroidのバージョンといっても、実はバージョンナンバーは今のところ明らかにされていない。おそらく、現バージョンの3.0(コードネーム"Honeycomb")の流れを受けて3.1となるのでは、と予想されているが、正確なところは不明だ。そして気になる(あまーい)コードネームは"Ice Cream Sandwitch" ─アイスクリームではなく、アイスクリーム"サンドイッチ"というところが、なんとなくAndroidに付けられるコードネームっぽい感じがする。
GoogleはこのIce Cream Sandwitchでは、タブレット用のHoneycomb(Android 3.0)、スマートフォン用のGingerbread(2.3)とした現バージョンのようにデバイスごとに別のバージョンを派生させず、Ice Cream Sandwitchだけでタブレットもスマホもカバーする考えのようだ。リリース時期は今年の終わりごろ、とだけしか発表されていない。クリスマス商戦までにデバイスメーカーがIce Cream Sandwitchを載せた端末を間に合わせるには、ちょっとキツイかもしれない。一部では、次のNexusにIce Cream Sandwitchを搭載して発売するのでは、という見方もあったが、これに関してはかのAndy Rubinが「新Nexusは今夏にリリースしたい」と語っており、どうやらアイスクリームを挟む最初の端末はNexusではないようだ。
もうひとつ気になるのはソースコードの公開だ。いやしくもLinuxの血を引くAndroidなら、当然オープンソースコードとして公開されなくてはならないが、Googleは現在、Honeycombに関しては「スマートフォン機能の追加が終わっていない」としてコードの公開を拒んでいる。この件に関しては批判も多く、新しいIce Cream Sandwitchではどのように対応するのかが注目されるが、Google I/O初日の10日、「Ice Cream Sandwitchのコードは製品出荷と同時に公開する」と発表している。
最初にアイスクリームを挟むことができるラッキーなデバイスは、一体何になるのだろうか。