Fedora Projectは5月24日(世界協定時)、Fedora 15(開発コード"Lovelock")を正式公開した。すでにLiveイメージやDVDイメージなどがダウンロード可能になっている。
- Fedoraを入手
- URL:https://fedoraproject.org/get-fedora
今回のリリースの最大の目玉は、デスクトップ環境にGNOME 3を採用した最初のメジャーディストリビューションという点だ。周知のとおり、昨年9月にリリースされる予定だったGNOME 3は開発スケジュールを大幅に後ろに倒し、正式公開されたのは今年の3月。この遅れにしびれを切らしたのか、Ubuntu 11.04ではCanonical開発のUnityがデフォルトデスクトップとなったことは記憶に新しい。
一方、Fedoraは早くからFedora 15でのGNOME 3採用を宣言しており、ベータバージョンの時点から環境の統合を図っていた。Fedora Projectは「洗練された、ロバストで拡張性にすぐれたデスクトップ環境が誕生した」とGNOME 3との統合に自信を見せている。
その他の主な特徴としては
- ファイルシステムにBtrfsをサポート(デフォルトはext4)
- クラッシュレポートツールABRTの採用
- Liveイメージの高圧縮
- パワーマネジメントの改善
- GCC 4.6、GDB 7.3、Maeven 3、Python 3.2など開発ツールのアップデート
- システム/セッションマネージャにsystemdを採用
- ファイアウォールの設定をリブートすることなく変更できるDynamic Firewall
- RPM 4.9.0
- ERPソフトにTrytonを収録
などが挙げられる。
Linuxカーネルは2.6.38を採用、GNOME以外のデスクトップ環境としてはKDE 4.6.2、Xfce 4.8などが収録されている。