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2012年8月29日オープンソースはウィルス! ディズニーが子供向け番組でOSSをdisった理由はどこに

まずは以下の25秒程度のYouTubeの動画を見てほしい。注目は開始してすぐに大きなトンボメガネをかけた、おしゃまにしたビル・ゲイツみたいな子供がしゃべっているセリフだ。

くだんのキャラはこう言い放っている。

Did you use open source code to save time, and the virus was hidden in it?

“キミたち、時間がもったいないからってオープンソースコードを使ったわけ? で、そこにウィルスが仕込まれていたってこと”

この動画はかのウォルト・ディズニーがネット上でコンテンツを配信する「Disney Chanel」の一番組Shake It Upシェキラ!で流れたものである。仕込みの笑い声に「オープンソース=ウィルス」は当然のような印象すら受ける。なぜにあのディズニーがオープンソースを公然とdisるような真似をするのか。当然ながらオープンソース界隈は怒りの声、そしてさまざまな憶測が飛び交っている。

ディズニーにとってタイミングが悪かったのは、子会社のピクサーがいくつかのアニメーション制作用のソフトウェアをオープンソースとして公開した矢先に、こんなしょーもないコンテンツが話題になってしまったことである。とくにピクサーのアニメーション制作に欠かせない存在だった「RenderMan」を新たにOpen SubDivという名前でソースコードを公開し、業界から高い評価を得ている。

また、ディズニー自身、さまざまなオープンソースを社内で活用していることを公言している。一例を挙げれば、NoSQLのオープンソース「MongoDB」を商用で提供している10genは、ディズニーへのMongoDB導入で会社の業績を大きく伸ばした。いわばディズニーはオープンソースの大口ユーザでもあり、コミュニティに貢献する開発者でもあり、成長を支援するスポンサーでもあるのだ。

にもかかわらず、なぜディズニーともあろう企業がこんなコンテンツを作って公開してしまったのか。制作した人物(あるいはチーム)がディズニーとオープンソースの関係をろくに知らなかったのだろうという説が今のところは有力である。

今のところディズニー側に謝罪する姿勢は見られない。だが、たとえ子供向けの番組の短いシーンだとしても、オープンソースをdisって嘲笑することをディズニーが否定しないのは、本当に残念としかいいようがない。

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