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2015年9月1日暗号化機能を強化! Linux 4.2がリリース

8月30日(米国時間⁠⁠、Linus Torvaldsはlkml.orgにおいてLinux 4.2の正式リリースを発表した。8月に米国で行われたLinuxConなどの影響で、当初の予定より1週間ずれた、8本のRC版を経たリリースとなったが、Linusは「リリースが1週間遅れたことが原因となる何のトラブルも起こっていない」と順調な開発であったことを強調している。

LKML: Linux 4.2 is out

Linux 4.2のおもな変更点は以下のとおり。

  • X86アセンブリコードのC言語への書き換え
  • ARM Juno r1ボード(64ビット)のサポート
  • F2FSファイルシステムにおけるファイル暗号化
  • SSDへのアクセス高速化を実現するNCQ(Native Command Queing)/TRIMの向上
  • よりセキュアに乱数を生成する非決定性乱数生成器「Jitter RNG」の実装
  • AMD GPUドライバの追加
  • デフォルトの暗号化API RNGをKRNGからDRBGにリプレース
  • ネットワーク仮想化ドライバGENEVE(Generic Network Virtualization Encapsulation)
  • パフォーマンスを向上させるキュースピンロックのサポート

全体的に暗号化機能が強化されており、セキュリティのエンハンスにポイントが置かれたリリースとなっている。

Linusはすでに次のカーネルバージョンであるLinux 4.3のマージウィンドウもオープンしており、プルリクエストの受付も開始している。Linux 4.3ではIntelのグラフィックボードのサポート強化やNouveauの改善などが実施される予定だ。

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