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2016年12月12日Linux 4.9が正式公開、2200万行を超える史上最大のビッグリリースに

Linus Torvaldsは12月11日(米国時間⁠⁠、Linuxカーネルの最新版である「Linux 4.9」を正式公開した。⁠これまででもっとも大きなリリースだと確信している」とLinusが明言しているとおり、総コード行数は約2234万行、5万6000を超えるファイルで構成されており、過去最大サイズのカーネルとなっている。

Linux 4.9 :Linus Torvalds

Linusは「4.9はサイズ以外はそれほど大きなリリースじゃない」としているものの、グラフィクス関連、とくにGPUまわりでいくつかの大きな変更が実施されている。そのひとつがAMD Radeonの旧世代グラフィックカード「Southern Islands(GCN 1.0 / HD7000シリーズ⁠⁠」を、実験的にAMDGPU DRMドライバ(オープンソース)でサポートするようにしたことだ。これに伴い、Southern Islandsのメインラインでのサポートは次回以降、デフォルトではdisaableになる予定だ。また、AMDGPU DRMにも多くのパッチが当てられており、今回からはバーチャルディスプレイ機能も提供され、リセット機能も改善している。

Intel DRMに関してもいくつかのフィックスが実施されており、Skylakeサポートの改善や、DMA-BUF(DMAバッファ)におけるインプリシットフェンシングのフルサポートなどが含まれている。また4.9からIntel Integrated Sensor Hub(ISH)もサポートされた。

その他、 Raspberry Pi ZeroやLG Nexus 5など29のARMマシンが新たにサポートされたほか、EFIのテストドライバが新たにメインラインに追加されている。

Linux 4.9のリリースに伴い、Linusは次のバージョンである「Linux 4.10」のマージウィンドウをオープン、プルリクエストの受付を開始している。

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