本コラムでも以前に紹介したが、Canonicalが開発中止を宣言したUbuntuの旧デスクトップ環境「Unity 8」のフォークプロジェクトのひとつに「Yunit」がある。6月には最初のテスト的なパッケージとしてDebian向けのリポジトリが公開されたが、Yunitが目指すのはやはりフォーク元のUbuntuのサポートである。そしてその最初のマイルストーンをようやく達成することができたようだ。7月12日、YunitはUbuntu 16.04 LTS(64ビット)向けのリポジトリを公開した。
- Yunit packages for ubuntu 16.04 LTS
Yunitが動作する環境はUbuntu 16.04のほかUbuntu Gnome 16.04、Lubuntu 16.04、Xubuntu 16.04で、KDEベースのKbuntu 16.04やUbuntu Mateは対象外となっている。なお32ビット版のサポートに関しては「とてもやりたいと思っているが、我々のリソースは限られており、現時点では32ビット版の開発を行うことは難しい」とコメントしている。
Ubuntu 16.04のサポートを果たしたYunitの次の目標は「CIインフラストラクチャを構築し、いつでもコーディングできる環境、Ynuitの改善を図ることができる環境を整えること。既存のバグを潰すことや新機能の追加もそこに含まれる」とのこと。次のパッケージ開発に取り組む前に、小さなオープンソースプロジェクトを継続させていくための体制づくりが急務となる。