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2017年9月4日Linux 4.13がリリース、SMB 3.0がデフォルトCIFSに

Linus Torvaldsは9月3日(米国時間⁠⁠、Linux 4.13の正式リリースを発表した。7本のリリース候補(rc)版を経ての公開で、サイズ的にはそれほど大きくなっていないものの、変更点の多いアップデートとなっている。

Linux 4.13 -Linus Torvalds

数あるアップデートのなかでもLinusが言及しているポイントが、デフォルトのCIFS(Common Internet File System:ファイル共有のための標準プロトコル)をSMB 1.0からよりモダンなSMB 3.0に変更したことだ。セキュリティ上の観点から、脆弱性の多いSMB 1.0の無効化はつねに提唱されてきたが、Linux 4.13ではデフォルトのCIFSマウント設定がSMB 3.0に変更された。

ただし、SMB 3.0がうまく動作しない環境を考慮して、オプションでSMB 1.0またはSMB2.1に変更することは可能となっている。Linusは「デフォルトの3.0がうまく動かないからといって、古き悪しき日々に戻って"vers=1.0"(SMB 1.0)を使う前に、せめて"vers=2.1"を試してくれ。なぜかって、SMB1はとにかくbad、bad、badだからだ」とSMB 1.0の使用中止を強く警告している。

なお、LinusはLinux 4.13のリリースを控えながら、その週(rc7を出したあと)に腎臓結石で7時間もの痛みに苦しんだことを告白している。現在は回復しているのもの、⁠こんなに長く感じた7時間はなかった」と振り返っており、二度とその痛みを味わいたくないと綴っている。

その他の変更点としては

  • Intel Cannonkeの最初のサポート
  • AMD Rave Bridgeのサポート
  • NOUVEAUドライバによるHDMI Stereoscopic 3Dのサポート
  • EXT4による"large directory"機能(約20億ディレクトリ)のサポート

などが挙げられる。

LinusはLinux 4.13のリリースとともにLinux 4.14のマージウィンドウもオープンしており、プルリクエストの受付を開始している。

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