Fedoraプロジェクトは10月3日(米国時間)、次期バージョンとなる「Fedora 27」のベータ版を公開した。当初の予定より2週間ほど遅れたベータ版登場となったが、今回からアルファ版を提供せずに一度のベータ版公開の後にGA(一般提供)開始という体制に変更したこともあり、比較的スムースにリリースまでのプロセスが進んでいるようだ。
- Fedora 27 Beta Release Announcement -Fedora Mailing-Lists
今回提供されたベータ版はデスクトップ版の「Fedora 27 Beta Workstation」とクラウドイメージの「Fedora 27 Beta Atomic Host」の2つ。サーバ版の「Fedora 27 Server」に関しては「Boltron」というFedoraプロジェクト内のワーキンググループに開発が移っており、ベータ版および正式版ともに数週間から1ヵ月遅れの登場となる見込みだ。
デスクトップ版の目立ったアップデートとしては、デフォルトのデスクトップ環境に「GNOME 3.26」が実装されていることが挙げられる。また、オフィススイートには大幅な機能強化が行われた「LibreOffice 5.4」が搭載されている。USBメモリなどのフラッシュデバイスからの起動を可能にする「Fedora Media Writer」も最新バージョンが搭載されており、Raspberry PiなどARMデバイスに対応した起動イメージをSDカードに書き込めるようになっている。
なおFedora 27のLinuxカーネルには現在開発中のLinux 4.14になる予定だ。また、9月に登場したばかりのJava 9もテックプレビューとしての利用が可能になる。
Fedora 27の正式リリースは、当初予定されていた10月31日から1週間ほど遅れた11月7日が見込まれている。