The Document Foundationは8月6日(ドイツ時間)、オープンソースのオフィススイート「LibreOffice 6」ファミリにとって2つめのメジャーアップデートとなる「LibreOffice 6.1」の一般提供を開始した。対象となるプラットフォームはLinux、Windows(Windows 7 SP1以上)、macOS(macOS 10.9以上)となっている。
- The Document Foundation announces LibreOffice 6.1, a major release which shows the power of a large and diverse community of contributors - The Document Foundation Blog
多くの機能が新たに追加されているLibreOffice 6.1だが、もっとも注目されるのはWindowsユーザ向けに新たに追加されたアイコンテーマ「Colibre」だ。The Document Foundationのデザインチームに所属するボランティア開発者のAndreas Kainzがスクラッチから開発したアイコン集で、Microsoftが示すアイコンデザインのガイドラインをベースにしており、Microsoftのデスクトップ環境に慣れたユーザにとって親和性の高いデザインとなっている。
もうひとつ、Colibreとともに新たに加わったアイコンテーマに「Karasa Jaga」がある。Karasa JagaはもともとインドネシアのLinuxディストリビューション「Sundara OS」で使われているデザインで、すでにディスコンになった「Oxygen」のアイコンスタイルに影響を受けて開発された。なお"Karasa Jaga"とはスンダ語で"未来を感じる(feel the future)"を意味する。
その他、LibreOffice 6.1におけるおもなアップデートは以下の通り。
- 「Draw」コンポーネントの新しいメニューとして「Page」が追加、異なるモジュール間においてもユーザエクスペリエンスを維持
- データベースフロントエンド「Base」のデフォルトデータベースエンジンにFirebirdを新たに採用、これまで使われてきたHSQLDBは非サポートに
- 「LibreOffice Online」におけるユーザインタフェースなど大幅な改善
- EPUBエクスポートフィルタの改善(メタデータのカスタマイズオプションなど)
- オンラインヘルプページのコンテンツがリッチになり、ローカライズが容易に
なおThe Document FoundationはLibreOffice 6.1を「bleeding edge」、つまり最先端の機能を多く実装しているが、アルファリリース的な存在であり、パワーユーザやアーリーアダプタに適したバージョンとして位置づけており、企業ユーザなどに対してはLibre Office 6.0の利用を推奨している。