Debia Projectのリリースチームに所属するNiels Thykierは9月30日、2019年前半にリリースが予定されている「Debian 10 "Buster"」のフリーズに向けて、そのプランを開発者向けメーリングリストで明らかにした。
- Bits from the Release Teams: Freeze timeline, fix RC bugs and changes to testing migration rules
- Buster Freeze Timeline and Policy
フリーズのプロセスは以下のように1ヵ月ごとに進んでいき、フリーズの段階を追うごとに変更や追加へのポリシーが厳しくなる。
- 2019年1月12日から始まる「Transition Freeze」
- 大規模な変更、新規のライブラリやパッケージの追加などは基本的に行われない
- 2019年2月12日から始まる「Soft Freeze」
- メンテナーによる、ごく小規模で限定的なフィックスのみが許可される。大規模な変更は認められない
- 2019年3月12日から始まる「Full Freeze」
- リリースチームによる手動のレビューを経たパッケージのみがテスト版(testing)に移行できる
Thykierは開発者に向けて、Busterのフリーズ期間を短くするため、Transition Freezeが始まる前のRC版(リリース候補版)でのバグチェックを推奨、IRCチャネルなどでの議論の参加を呼びかけている。また、世界各地で行われる「Bug Squash Party(BSP/バグつぶしパーティ)」への参加や、新規BSPの登録も受け付けている。
- Bug Squashing Parties - Debian Wiki
なお、Thykierはメールの最後で、バイナリパッケージに対するテストを自動化する「autopkgtest」について、「過去4ヵ月にわたって(Britneyプロジェクトにおいて)テストを検証してきたが、非常に良い結果を得られた」として、BusterのTransition Freeze前にautopkgtestでfailとなったパッケージに対してはテスト版に移行しない予定であるとしている。autopkgtestはUbuntuなどではすでに導入済みだが、DebianではBusterから本格導入が始まることになる。
- Debian/britney2 -GitHub