Fedora開発者のJonathan Dieterは12月24日、自身が中心となって開発する圧縮ファイルフォーマット「zchunk」が、2019年5月リリース予定の「Fedora 30」に実装される準備が整いつつあることを明らかにした。現在、zchunkのバージョンは0.9で、Fedoraのローリングリリースである「Fedora Rawhide」でテストされており、正式リリースおよびFedora 30での実装に向けて調整が進んでいる。
- Zchunk repodata in Rawhide
- zchunk: A file format designed for highly efficient deltas while maintaining good compression -GitHub
zchunkは2018年4月にDieterが発表した圧縮ファイルフォーマットで、zsyncやcasyncのように1つのファイルを複数のチャンクに分割し、チャンクごとに圧縮を行う。内部の圧縮アルゴリズムにはデフォルトでzstd(Zstandard)が使われており、共有辞書を使った高い圧縮率(約40%)を維持している。ファイルが変更された場合、ユーザは変更された差分チャンクのみをダウンロードするだけでいい(Dieterはこれを"delta-able"と呼んでいる)。ダウンロードしたファイルを復元/圧縮するにはzstdではなくunzckおよびzckという別のユーティリティが必要となる。