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2019年12月24日匿名性に特化したDebianベースのOS「Tails 4.1.1」リリース

オープンソースの世界ではユーザのプライバシーを徹底的に守るため、透明性や匿名性をファーストプライオリティに掲げて開発を進めているプロジェクトが数多くある。代表的なものとしては、TCP/IPにおける接続経路を秘匿化する「Tor」が挙げられるだろう。そのTorを介した接続のみを提供するOSとして、かのエドワード・スノーデンも利用していたことで知られるDebianベースのディストリビューション「Tails」が12月16日にアップデートされ、⁠Tails 4.1.1」として公開されている。

Tails 4.1.1 is out -Tails

Tails 4.1.1は12月3日にリリースされたTails 4.0のマイナーアップデートで、いくつかのハードウェア(Mac)における起動周りのバグを修正したことが報告されている。すでに4.0以上のバージョンをインストール済みのTailsユーザであれば自動的にアップグレードされるので、とくに何もする必要はない。なお、カーネルにはLinux 5.3.9、デスクトップ環境にはGNOME 3.30が採用されている。

2009年6月に初版がリリースされたTailsは今年でちょうど10周年を迎えた。10年の間にリリースしたバージョンの数は98(12/15時点⁠⁠、全部で2500万以上の利用が記録されているという。開発当初はGentooベースの「amnesia」という名前でスタートしたが、2010年3月にTor接続を提供する最初のライブOS「Incognito」の開発者がプロジェクトにジョイン、以後「TAILS: The Amnesic Incognito Live System」としてDebianベースのライブOSとして生まれ変わっている(2011年にはプロジェクトの名称を「Tails」に変更⁠⁠。

Celebrating 10 years of Tails! -Tails

現在はHandshakeプロジェクトやMozilla、さらにはTorといった組織から寄付を受けて活動を続けるTails。インターネットの匿名化や非中央集権化といった話題への関心が世界的に高まっていることもあり、2020年も引き続きTailsが使われていく場面は増えそうだ。

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