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2020年2月4日オープンソースのVPNプロトコル「WireGuard」Linux 5.6で実装へ

Linus Torvaldsは1月29日(米国時間⁠⁠、開発中のLinuxカーネル「Linux 5.6」のソースツリーに、主要メンテナーDavid Millerのプルリクエストを大量にマージしたが、その中にUDPベースのVPNプロトコル「WireGuard」が含まれていることが大きな話題となっている。開発が順調に進めば、WireGuardの実装はLinux 5.6における最大の目玉となりそうだ。

Merge git://git.kernel.org/pub/scm/linux/kernel/git/netdev/net-next -Pull networking updates from David Miller
WireGuard: fast,modern,secure VPN tunnel

WireGuardはGNU GPLv2ライセンスの下で開発中のVPNプロトコル。現在の主流VPNであるOpneVPNやIPsecに比較して設定がシンプルでパフォーマンスが高く、NoiseやCurve25519、Poly 1305、BLAKE2などの強力な暗号技術もサポートすることから、次世代VPNプロトコルとして高い関心を集めてきた。

Linuxカーネルとも同じGPLv2であり、コードも軽量であることからLinux.5.5でのメインライン統合も検討されていたが、2020年に入ってようやく準備が完了したようだ。Linux 5.6ではUSB 4のサポートやマルチパスTCP(MPTCP)など多くのアップデートが多く予定されているが、WireGuardの実装が決定したことでより注目度が高いカーネルとなるのは間違いない。

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