AWSは12月1日(米国時間)、同社が提供するマネージドKubernetesサービス「Amazon EKS」で使用されているのと同じKubernetesコンポーネントをベースに構成したKubernetesディストリビューション「Amazon EKS Distro」をオープンソースとして公開したことを発表した。ライセンスはApache 2.0 License。
- Introducing Amazon EKS Distro (EKS-D) -AWS Open Source Blog
- Amazon EKS Distro: Amazon EKS で使用される Kubernetes ディストリビューション -Amazon Web Services ブログ
- Amazon EKS Distro (EKS-D) -GitHub
Amazon EKS DistroにはオープンソースのKubernetesに加え、CoreDNS、CNIコアバイナリ、CSI Sidecarコンテナ、最新のセキュリティパッチ(ビルド/コード)などが含まれる。Amazon EKSが使用しているのと同じバージョンのKubernetesをサポートしており、UbuntuやRed Hat Enerprise LinuxなどEKSをサポートするOSとの依存関係もそのまま提供されるため、EKSが動く環境であれば同様にAmazon EKS Distroをデプロイすることが可能。また、コミュティサポートの有効期限が切れたあとも、Amazon EKSでサポートされるバージョンのバックポートパッチを使用してKubernetesバージョンの拡張サポートの提供を受けることができる。
AWSは11月30日から同社の年次カンファレンス「AWS re:Invent 2020」をオンラインで開催しており、Amazon EKSに関連するプロダクトとして、オンプレミスでもAmazon EKSと同じエクスペリエンスを得られるサービス「Amazon EKS Anywhere」の2021年前半からの提供を発表している。EKS AnywhereのKubernetesクラスタはEKS Distroをベースに構築される予定で、Amazon EKS、EKS Distro、Amazon EKS Anywhereの間ではKubernetesバージョンやツールの一貫性が保たれることになり、メンテナンスコストの大幅な削減が期待される。