Linux Daily Topics

2021年1月15日 Flatpak 1.10がリリース,新たなリポジトリフォーマットを実装

この記事を読むのに必要な時間:およそ 0.5 分

Flatpak開発者のAlexander Larsson(Red Hat)は1月14日,⁠Flatpak 1.10」のリリースを発表した。開発版の「Flatpak 1.9.2」でサポート済みの新しいリポジトリフォーマットがサポートされ,FlathubなどのFlatpakリポジトリにおけるスピーディな差分アップデートが実現する。

Release 1.10.0 /flatpak -GitHub

FlatpakはOSTreeを使ってデータの配布/デプロイを行っているため,FlathubなどのFlatpakリポジトリはOSTreeのリポジトリそのものとなる。OSTreeのコアはサマリファイル(summary file)と呼ばれるリポジトリの内容が記述されたメタデータ的なファイルで,リポジトリの内容に変更があればサマリファイルもアップデートされる。

Flatpakアプリケーションはインストール時にこのサマリファイルを必要とするが,これまではリポジトリに変更が生じるたびにローカルファイルもアップデートしなければならず,ダウンロードデータの肥大化や更新スピードの低下が懸念されていた。そこでLarssonらFlatpak開発者はサマリファイルをCPUアーキテクチャごとに分離し,さらにデルタ(差分)ベースのアップデートが可能になるようにリポジトリフォーマットを改善している。これを実装した開発版のFlatpak 1.9.2が2020年11月にリリースされ,代表的なFlatpakリポジトリであるFlathubにも適用されてきたが,これらの成果を反映した安定版リリースとして今回のFlatpak 1.10に至っている。

Scaling Flathub 100x -Alexander Larsson

Larssonによれば,オリジナルのサイズが6.6Mバイトのサマリファイルの場合,x86_64版だけのサイズは2.7Mバイトとなり,さらにデルタベースのアップデートであれば20Kバイト,オリジナルの1/100以下の通信量で済むという。Flathub上のアプリケーションは2021年1月14日時点で1000を越えており,Flatpakエコシステムのよりいっそうの拡大を図る上でも重要なアップデートだといえる。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。