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2021年4月8日CentOSのオルタナティブ「AlmaLinux」人気が上昇中

2021年12月でサポートが終了する「CentOS」のオルタナティブOSとして、現在人気が急上昇しているのがCloudLinuxがスポンサードするオープンソースプロダクト「AlmaLinux OS」⁠旧Project Lenix)だ。3月30日には初の安定版(stable)となるRHEL 8.3ベースの「AlmaLinux 8.3」がリリースされ、すでに多くのユーザがインストール済みである。

AlmaLinux OS Stable Release is live!
ダウンロードリポジトリ
URL:https://repo.almalinux.org/almalinux/8/isos/x86_64/

また、既存のCentOSからAlmaLinuxに移行するスクリプトも公開されている。

GitHub -AlmaLinux/almalinux-deploy :EL to AlmaLinux migration tool.

AlmaLinux 8.3のGAと同時に、AlmaLinuxプロジェクトの活動を管理する非営利団体「AlmaLinux Open Source Foundation」の設立も発表されており、CloudLinuxは同団体に年間1万ドル(約110万円)を提供することを約束している。なお、コミュニティマネージャにはFedoraプロジェクトでもコミュニティエンジニアを務めてきたJack Aboutboulが就任する。ボードメンバーは全部で5名だが、その中にはOpen Source Initiativeの前プレジデントだったSimon Phippsの名前もある。

AlmaLinuxが注目されている背景には、RHEL(CentOS)クローンとして6万サーバを超える本番稼働の実績をもつCloudLinuxがサポートしていることに加え、事前のアナウンスどおり、2021年第1四半期までに安定版をリリースできた開発体制への信頼がある。"ポストCentOS"として注目度の高い「Rocky Linux」のリリースが当初の予定より遅れていることもあり、Alma Linuxへの関心が安定版リリースで一気に高まったようだ。

CloudLinuxのCEOであるIgor SeletskiyはAlmaLinuxについて「Forever free and open-source: no licenses, no usage restrictions(永遠のフリー&オープンソース:ライセンス料も利用制限もない⁠⁠」と明言しており、2029年まではCloudLinuxがサポートを継続し、開発はコミュニティ主導で行っていくを約束している。RHLE 8.3をベースにした安定版の早期リリースという好スタートを切ったAlmaLinuxが年末までにCentOSオルタナティブとしての地位を確たるものにできるか、要注目だ。

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