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2021年8月20日LibreOffice 7.2 Communityリリース、Apple Siliconをネイティブサポート

The Document Foundationは8月19日(ドイツ時間⁠⁠、クロスプラットフォームのオフィススイート「LibreOffice 7.2 Community」の正式リリースを発表した。

LibreOffice 7.2 Community is strong on interoperability -The Document Foundation Blog
相互運用性がさらに強化されたLibreOffice 7.2 Communityリリース -LibreOffice日本語チームBlog(上記の日本語訳)

LibreOffice 7.2ではMicrosoft Officeとの相互運用性をより強化し、コード変更の60%以上がレガシー(DOC)を含むMicrosoftの独自ファイル形式(DOCX/XLSX/PPTX)との互換性維持/改善に費やされている。また、LibreOfficeとしてははじめてARMベースのApple Siliconをネイティブにサポートするが、開発の初期段階であることからTDFは「重要な業務では利用すべきではない」と注意を促している。

LibreOffice 7.2のおもな変更点は以下の通り。

  • メニューコマンドの検索/実行に便利なポップアップリスト
  • NotebookBarにスクロール可能なスタイルピッカーを追加
  • Sidebarにフォントワークパネルを追加
  • テンプレートダイアログ用に新しいリストビュー
  • XrayライクなビルトインのUNOオブジェクトインスペクタ
  • Writer … ページ全体の背景塗りつぶし、ページスタイルにノドあき(gutter margin)追加、Style InspectorでのRDFメタデータ表示など
  • Calc … AutoFilterによるカラーフィルタリング、オプションで"Fat cross(太い十字)"カーソル、移動平均線(Moving Average)のタイプを選択可能など
  • Impress/Draw … ⁠Candy」⁠Freshes」など新しいテンプレート、テキストボックスに段組み、ステータスバーからダイレクトなスケーリングなど

LibreOffice 7.2の新機能開発にかかわったコントリビュータは171名で、個人ボランティアとして120名が参加、残りの51名はTDFのアドバイザリボードに参加する3社(Collabora、Red Hat、alltropia)のほか、TDFやその他の組織に所属する開発者となる。なお、コミットされたコードの70%は企業/組織所属の開発者によるもので、ボランティアが担当したコミットは30%に当たる。また、232名のボランティアが151の言語でローカライゼーションに参加し、結果として119の言語で利用可能となっている(世界中で54億人以上の人々が第一言語でLibreOffice 7.2を利用可能な計算⁠⁠。

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