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2021年10月13日Snapにもっと自由を ―Ubuntu開発者によるSnapサーバのオープンソースオルタナティブ

aptに代わるユニバーサルパッケージマネージャして、Ubuntu/Canonicalが数年前から強力に推進してきた「Snap⁠⁠、まもなくリリースされる「Ubuntu 21.10」でもFirefoxなど主要なアプリケーションがSnapパッケージで提供される予定となっている。

だが同じユニバーサルパッケージマネージャのFlatpakがさまざまなリサードパーティのポジトリを利用できるのに対し、SnapがサポートするリポジトリはCanonicalが運営する「Snap Store」のみである。リポジトリの自由度はFlatpakに比べてかなり低く、またSnapへのCanonicalの影響が強すぎることを嫌ってSnapから距離を置く開発者も少なくない。

10月初旬にUbuntu開発者であるRudra SaraswatがGitLab上に立ち上げたプロジェクト「lol」は、こうしたSnapの現状に何らかの変化をもたらすかもしれない。lolは「カスタムなSnapサーバをサポート可能なSnapの派生プロジェクト」で、現状より容易なSnapパッケージのパブリッシュと、Snap Store以外のさまざまなリポジトリのサポートをめざすとしている。

lol -GitLab

現在はベータ版の段階であり、⁠本番環境で使うことは推奨しない」とされているものの、実験的なリポジトリサーバも公開されており、ユーザはこれをフォークして独自のリポジトリを構築することも可能だ。Canonical色が強いSnapのエコシステムに一石を投じることができるのか、Ubuntuコミュニティも注目の興味深いプロジェクトが始まった。

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