Linux Daily Topics

2022年1月17日Fedora、インストーラをGTKベースからCockpitベースのWeb UIに変更へ

FedoraやRed Hat Enterprise Linux(RHEL⁠⁠、CentOSなどRed Hat系のLinuxディストリビューションはインストーラに「Anaconda」というPython 3で書かれたプログラムを採用している。このAnacondaのフロントエンドGUIは長年、GTK+ 3で実装されていたが、2022年には大きな変更がされるかもしれない。FedoraのAnacondaチーム(Red Hat所属)は1月11日、Fedoraコミュニティブログに「Anaconda is getting a new suit」というエントリを投稿し、インストーラのUIを「Cockpit」を使ったWebベースのUIに変更する計画を明らかにしている。

Anaconda is getting a new suit - Fedora Community Blog

エントリによれば、Anacondaチームはインストーラのモダナイズとユーザエクスペリエンスを向上を実現するアプローチ ―つまりはイマドキのユーザにとっても使いやすいWebブラウザベースのUIを可能にする技術を探していたが、Cockpitは非常に洗練されたテクノロジであり、Anacondaのメッセージングシステム(Anaconda D-Bus)とも親和性が高いことから採用を決めたとしている。すでにCockpitチームとも共同作業を開始しており、プロトタイプを動かす段階に入っているようだ。

Anacondaチームリードの"JKONECNY"ことJiři Konečnýは「⁠⁠新しいインストーラで)すばらしいユーザエクスペリエンスを実現するには、現状(GTKベース)のVNCソリューションよりもリモートインストールがより簡単になっていなくてはならない」とコメントしており、そのほかの部分でも期待できる部分は多いとしているが、スクリーンショットやデモ動画を公開するまでにはまだ若干の時間が必要のようだ。

エントリでは新UIの開発スケジュールを具体的に示しておらず、2022年4月ごろにリリース予定の「Fedora 36」での実装は未定だが、Webコンソールでの使いやすさに定評があるCockpitをインストーラのUIに取り込むことで、Fedoraへの入り口は大きく拡がるかもしれない。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧