「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」のクローンOSである「CentOS Linux」の開発は2021年12月末をもって終了したが、"CentOS"を冠したオープンソースプロジェクトが終了したわけではなく、現在は「CentOS Stream」というRHELのアップストリームディストリビューションとして、ローリングリリースモデルで開発が続いている(RHELのリビルド/クローンではない)。
- CentOS Stream とは
CentOS Streamプロジェクトには特定の目的にフォーカスしたCentOS Streamの開発を進める「SIG(Special Interest Groups) 」がいくつか存在する。そのひとつである「Automotive SIG」はオープンソースベースの車載システムの開発を促進するグループで、2021年7月にSIGとして承認された。そのAutomotive SIGが3月2日、初のバイナリディストリビューションとなる「Automotive Stream Distribution(AutoSD)」のリリースを発表した。
- CentOS Automotive SIG Announces New AutoSD Distro -blog.centos.org
Red Hatは現在、自動車業界に特化したRHELベースのインフラの開発を進めているが、CentOS StreamがRHELのアップストリームとして機能しているように、AutoSDもRed Hatが今後リリースする車載プロダクトのアップストリームとして位置づけられることになる。Automotive SIGはFedora IoTチームとも密に連携しており、今後もオープンな開発体制を拡張しながら、RHELの車載システム開発のサポートを継続していく方針だ。