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2022年5月6日 Fedoraプロジェクト,レガシーBIOSサポート終了の方針を一転,サポート継続へ

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Fedoraプロジェクトの技術仕様や開発方針を最終的に決定する「FESCo(Fedora Engineering Steering Commitee⁠⁠」は5月3日(世界標準時⁠⁠,2022年秋にリリース予定の「Fedora Linux 37」からレガシーBIOSのサポートを段階的に終了するとしていたプロポーザルを却下(REJECT)したことを明らかにした。この決定により,当面はFedoraでのレガシーBIOSサポートは継続されることになる。

 
Schedule for Tuesday's FESCo Meeting (2022-05-03) -devel-Fedora Mailing-Lists
Issue #2780: Change proposal: Deprecate Legacy BIOS -fesco- Pagure.io

4月にプロポーザルが公開されて以来,Fedoraプロジェクト内では「レガシーBIOSのサポート終了は時期尚早」⁠デスクトップもサーバもUEFIによるブートのみにするのは危険」といった意見が相次いでいた。議論の結果,8名のFESCoメンバーがこのプロポーザルに対してREJECTの意思表明を行い,FESCoのチケットポリシーのもとプロポーザル自体の却下に至っている。REJECTを投票したFESCoメンバーのひとりであるトム・ステラード(Tom Stellard)「定期的にレガシー機能のサポートの必要性を評価することは大事だと思う。だが今回の議論を見る限り,レガシーBIOSのサポート継続に対する強い要望がまだあるように思える」とコメントしており,現段階でのサポート終了は拙速だとしている。

旧式のハードウェアをOS側でどこまで(いつまで)サポートするべきかは,Fedoraに限らずOS開発においてはつねに悩ましい問題だが,少なくとも現時点では⁠UEFI一択⁠という状況とは言い難く,今回のFESCoの決定もそうした現状を踏まえてのものだといえる。しかしUEFIとレガシーBIOSの両方をメンテナンスする負荷は決して小さくなく,今回のREJECTに意義を唱えている開発者も多い。今後はメンテナンスの負荷軽減も含め,レガシーとどう向き合っていくのか,プロジェクトとしてあらためて方向性を問われることになる。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。