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2020年6月30日Fedora、デフォルトエディタに「nano」採用へ

Fedoraプロジェクトは6月25日、今秋リリース予定の次期バージョン「Fedora 33」において、デフォルトのテキストエディタに「nano」を採用する予定であることを明らかにした。

Make nano the default editor -Fedora Wiki

Fedoraではこれまでデフォルトのエディタは設定されておらず、ユーザが好みのエディタを使う仕様になっていたが、それによる不具合が報告されるケースも増えてきている。とくに顕著なのが「git commit」コマンドの実行時で、Fedoraがデフォルトエディタを指定していないため、gitはviを選択して立ち上げてしまう。

viは古参のUNIXユーザなどの間では根強い人気を誇るが、GUIに慣れたユーザにとっては操作が難解で、敬遠しがちな存在でもある。FedoraのBen Cottonは、⁠コミットしようとするとviがデフォルトで立ち上がってしまうことで、Fedoraへの乗り換えを検討していたユーザの入り口をバリアでふさいでしまっている」⁠Ben Cotton / Fedoraプロジェクト)と指摘している。

一方、UNIX系のスクリーンエディタでありながら直感的な操作が可能なnanoは動作が軽く、その使いやすさからGUIに慣れた世代でもユーザが多い。Fedoraユーザの間でもnanoのインストール率は高く、すでにほとんどのFedoraエディションでインストールされていることから、プロジェクトは「誰でも使えるnanoをデフォルトエディタに設定し、viをオプションとして提供する」という方針を決めたとしている。本案がFESCo(Fedora Engineering Steering Committee)で採択されれば、Fedora 33からはnanoがFedora初のデフォルトエディタとなる予定だ。

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