Ubuntu Weekly Topics

2010年11月5日号UDS終了・11.04の見通し・10.04向け2.6.35カーネル・Firefoxのセキュリティアップデート

UDS-N 終了

UDS-Nが無事に終了し、決定した内容のサマリがメーリングリストに投稿されています。より詳細なリストはwiki.ubuntu.comにあるインデックスページから辿ることが可能です[1]⁠。

図1 UDS-N終了時の写真ブログ記事はこちら
図1 UDS-N終了時の写真
Ubuntu Developer Summit Natty Narwhal (UDS-N) at The Caribe Royal, Orlando, Florida, USA - 25th - 29th October 2010 [cc by-sa 2010 Sean Sosik-Hamor]

特に気になるであろう、デスクトップまわりの変更点は次のようなものです。

  • 既報の通り、11.04ではデフォルトデスクトップはCompizをバックエンドを用いたUnityが用いられます。既存のGNOME環境も残され、Compizが動作しない環境、動作しても実用的でない環境、Unityを使いたくない人向けに提供が続けられます。
  • Unityが標準環境となるため、Compizが動作しない環境に向けた自動的なドライバテスト・ハードウェア互換性テストツールキットが強化されます。⁠この環境ではUnityはうまく動かない」といったことを自動的に検出できるようにすることが目標です。
  • Ubuntu Netbook Editionはこれまでとは異なり、Desktop Editionの1フレーバーとしてCDに収められます。すなわち、UNE専用のCDとしてではなく、Desktop CDのインストールオプションとして提供されるようになります。
  • uTouchの一環として、⁠ジェスチャ」⁠マウスやタッチパッド上で、カーソルを動かすことによる操作)が実装されます。11.04ではGTK(GNOME全般⁠⁠・Qtアプリケーションが対象です。
  • デフォルトアプリケーションの変更として、RhythmboxからBansheeへの移行が予定されています。
  • OpenOffice.orgは、LibreOfficeへ移行される予定です。

また、人によっては次のようなアイテムに興味を惹かれるかもしれません。

  • 「クラウドデスクトップ」⁠VDI)環境の準備。FreeNXをmainにいれ、freenxを事前にインストールしたインストール済みイメージを提供する。ユーザーはこのイメージを起動すれば、ネットワーク経由で利用可能なデスクトップ環境を手に入れることができます。
  • ARM環境では、⁠ARM Server」用のソフトウェアスタックが準備され、LAMP環境を手軽に構築できるようになりそうです。
  • 10.10で延期になったBtrFSをサポートするUpdate Managerの話は一応生きており、⁠必要に応じてロールバックできるパッケージ管理」が実現する可能性があります。
  • Upstartへの完全移行。
  • ソフトウェアセンターへのWine関連パッケージの組み込み。ソフトウェアセンターからWineをインストールし、かつ、ユーザーが自分のHOMEにインストールしたWindowsアプリケーションを、ソフトウェアセンターから管理できるようにしたい、というアイデアが出されています。
  • Ubuntu OneのAPI提供が予定されています。これにより、Ubuntu上のアプリケーションやWebサービス、Androidなどのモバイル端末からUbuntu Oneにアクセスできるようになりそうです。
  • カラーマネジメント機能の追加。
  • Openstack関連のパッケージの提供。OpenstackはUECのようなIaaS環境を構築するソフトウェアの一種です。
  • 各種環境での自動監視機能の追加。collectd(システム内の各種パラメータを収拾するデーモン)をMIRしてmainに入れ、なんらかのグラフ表示UIを準備する。

10.04用Maverick Kernel

Ubuntu 10.10のリリースが完了し(先週お伝えしたように、Linaro関連の作業はまだ少し残っています⁠⁠、Maverickトラックで残された最後の作業である、⁠Lucid(10.04; 2.6.32)へのMaverick(10.10; 2.6.35)カーネルのバックポート」準備が行われています。

カーネルのリリースまではまだ少し作業が残っている(主にgitのツリー的な作業で、カーネルとしてはほぼ完成)状態ですが、少なくとも「リポジトリ側の準備は問題ない」と言える状態にはなっているため、そう遠くない時期に10.10向けに配信されるはずです。リリース直後には未知の問題が出てくる可能性もありますが、Lucid上でBtrfsのような最新の機能や、新しいハードウェアを使いたい、といった場合には、このバックポートされたカーネルを利用することで、問題を解決できる可能性があります。

その他のニュース

  • Gwibberのフォント表示を変更する方法。
  • Ubuntu FontをTeXで利用する方法。
  • Amazon EC2において、EBSブートするAMIをリージョンを越えて移動させる方法。

今週のセキュリティアップデート

usn-1011-1:Firefoxのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2010-October/001190.html
  • 現在デスクトップ向けサポートが提供されている全てのUbuntu(8.04 LTS・9.10・10.04 LTS・10.10)用のアップデータがリリースされています。CVE-2010-3765を修正します。Firefox 3.6.12に相当するアップデータです。
  • CVE-2010-3765の詳細は、MFSA2010-73を参照してください。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、Firefoxを再起動してください。
usn-1011-2:Thunderbirdのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2010-October/001191.html
  • 現在デスクトップ向けサポートが提供されている全てのUbuntu(8.04 LTS・9.10・10.04 LTS・10.10)用のアップデータがリリースされています。CVE-2010-3765を修正します。Thunderbird 2.0.0.24・3.0.10・3.1.6に相当するアップデータです。
  • 脆弱性の詳細はusn-1011-1と同様です。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、Thunderbirdを再起動してください。
usn-1011-3:Xulrunnerのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2010-October/001193.html
  • usn-1011-1のFirefoxのアップデートに伴う、Xulrunner側のアップデートです。提供対象も同じです。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、Xurrunnerを利用しているソフトウェアを再起動してください。
usn-1010-1:OpenJDK のセキュリティアップデート

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