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2011年4月28日号Ubuntu 11.04 “Natty Narwhal”リリース・Unityの操作ガイド

Ubuntu 11.04

Ubuntuの新しいリリース、11.04 ⁠Natty Narwhal⁠が4月28日(現地時間)にリリースされます編注⁠。Ubuntuのリリースではおなじみの、⁠リリース直前どころか、リリース後まで更新され続けるリリースノート」⁠限界すれすれの負荷で性能を出せないミラーサーバー」といった光景とともに、universe/multiverseリポジトリのFinalFreezeが実施されています。

11.04のリリースノート・技術概要などは以下から確認できます[1]⁠。

編注
11.04のリリースの公式アナウンスはまだですが、記事公開時点においてUbuntu公式サイトが11.04用にサイトリニューアル中です。
注1
少なくともリリースノートと技術概要については、本原稿執筆中のタイミングでは絶賛翻訳中です。公開時点で日本語翻訳ドキュメントが存在しない、あるいは作業途中の場合は、あたたかい目で見守っていただくか、実際の翻訳作業にご協力いただければ幸いです。

Ubuntuのリリースについて

Ubuntu 11.04を試す前に、Ubuntuのリリース方針について確認しておきましょう。

Ubuntuのリリースエンジニアリング[2]は、⁠リリース日を死守する」ことが最優先の目標となっています。もちろん数時間レベルの遅延は許容されますが、一度リリース日が確定したあとは、数日・数週間といった単位の遅延は行われません。この締切りを死守するため、Canonicalに雇用された開発者が猛然と働き、かろうじてリリースされる、ということがほとんどです。もっとも、ここ最近のリリースでは開発ペースの調整やQAの充実により、⁠リリース間際の滑りこみ」的な修正が発生することは少なくなっています。

とはいえ、リリース日が優先されることは、⁠Ubuntuのリリース直後には、いくつかの厄介なバグが残っている可能性が高い」ことを意味します。Debianのリリース[3]などに比べると、リリース時点での完成度はあまり期待できません。リリース直後であっても、AlphaやBeta時点のテストをこなした環境と同じ構成であれば、リリース直後からも安定して動作しますが、もし開発フェーズで充分にテストされていない環境であれば、リリース時点ではまだ安心できない、ということです。

……ということで、これから11.04を試す場合は、現在お使いのシステムのバックアップを行い、⁠なにか」が起きた場合に慌てないよう、起動確認済みのLiveCDやLiveUSBを準備してからにしましょう。また、既存の10.10環境をアップグレードする場合、アップグレード前にミラーサーバーを標準の「日本のサーバ」から切り替えておくことも重要です。⁠日本のサーバ」には極端に負荷が集中するため、他のサーバを指定することで、アップグレードに行われるパッケージのダウンロードの速度を大きく稼ぐことができます。

“Unity”に関するおさらい

Ubuntu 11.04では、これまでのデスクトップ環境であるGNOMEに代わり、Canonicalが中心になって開発を行った「Unity」デスクトップが標準となります。基本的な操作感やキー操作はこれまでのGNOMEと同様(≒Windowsとも同様)ですが、特殊なショートカット操作が提供されます。このショートカット操作は非常に多岐にわたるものの、基本的には『⁠⁠Windows」キーと他のなにか』の組み合わせだと思ってしまうと簡便です。ただし、現時点ではUnity本体にはヘルプ機能は搭載されていません。

そこで、Unityのショートカット操作一覧のついた壁紙が用意されています。Unityに慣れるまでのしばらくの間は、これを用いて操作を覚えると良いでしょう。

なお、⁠Unity」の基本的な操作・概念については、このドキュメントを参照してください。

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