Ubuntu Weekly Topics

2017年7月14日号Ubuntu 17.10へ向けた動き, Ubuntuのインストーラーに変化が

さよなら LightDM

7月7日に公開されたArtful(17.10)のデイリービルドのライブイメージで、ログインセッションにデフォルトで利用されるディスプレイマネージャーがLightDMからGDMに切り替わっていることを海外のニュースサイトが確認しました

6月16日のTopicsでもお伝えしたとおり、Artfulではこの切り替えが決定されていましたが、実際に切り替えられたイメージが公開されたのは、これが初めてとなります。ログインセッションはGDMからLightDMへ戻すことも可能なため、永遠にさよならというわけではないようですが、Artfulに向けて、UnityからGNOMEへの統合・移行のプロセスは着実に進められていることがうかがえます。

他にもUnityからGNOME Shellへの移行スクリプトの実装なども進められており、問題があればバグレポートを投げてほしいとの呼びかけがおこなわれています。

その他のニュース

  • Snap版LibreOffice 5.3.4のテストの呼びかけがおこなわれています。snapコマンドを使って簡単にインストール・アンインストールでき、Ubuntu公式のLibreOfficeパッケージと共存可能な形で試すことができます[1]⁠。
  • Daily Virtualization Package Buildsがサーバー開発のメーリングリストで紹介されました。仮想化のアップストリームを日々ビルドし、パッケージとして提供するPPAです。このPPAを利用することで、libvirtやqemuといった仮想化関係のソフトウェアの最新版を動かせます。このPPAは「最新版にバグがあるかどうか」⁠バグが改善しているかどうか」を確認することを目的としたものです。そのため、もちろん、本番環境で利用するためのものではありませんが、これらのパッケージの最新版を手軽に試すことができます。
  • UbuntuのインストーラーであるUbiquityに"minimal"モードを追加しては、という提案がありました。この提案では、Ubuntuのインストールにどうしても必要なキーボードレイアウトといった最小限の設定のみをUbiquityでおこなうことで、それ以外の設定は各フレーバーの流儀に沿った初回起動設定をおこなえる[2]と主張しています。また、現在のUbiquityの"Complete"モードでも画面を並べ替えてはどうか、ということも提案されています[3]⁠。
  • 今回も test rebuildの1回目がおこなわれています。今回もGCC7でもテストされています[4]⁠。test buildの性質については2017年3月31日号を参照してください。

今週のセキュリティアップデート

USN-3348-1:Sambaのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2017-July/003933.html
  • Ubuntu 17.04・16.10・16.04 LTS・14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2017-9461を修正します。
  • ターゲットの存在しないシンボリックリンクを正しく取り扱えず、これを利用した攻撃を受けた場合、Sambaがハングし、サービス拒否を引き起こす可能性がありました。
  • 対処方法:システムをアップデートすることで問題は解消されます。
USN-3349-1:NTPのセキュリティアプデート
USN-3321-1:Thnderbirdのセキュリティアップデート
USN-3350-1:popperのセキュリティアップデート

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