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2018年9月7日号 NVIDIA製GPUのオープンソースドライバのCall for Testing

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NVIDIA製GPUのオープンソースドライバのCall for Testing

Ubuntuを含め,Linux環境でNVIDIA GPUを(特に,プロプライエタリドライバを利用せずに)動かすのは,多くの場合困難を伴うものでした。

「そもそも起動中にフリーズする」⁠あるいは「起動はするものの画面がサイケデリックな配色になる」⁠なぜならビット化けしているから)⁠⁠無事に動いているように見えるもののランダムにフリーズする」⁠⁠フリーズはしないが異様に遅い,と思いきや120時間ほど連続起動しているとやっぱりフリーズ」⁠⁠オープンソースドライバ(nouveau)とプロプライエタリドライバが干渉して正常に動作しない」⁠⁠プロプライエタリドライバを有効にするとNIC等ほかのデバイスが見えなくなる」⁠⁠問題があるのでプロプライエタリドライバをアンインストールしたがnouveauが返ってこないので640x480で使うハメになる」といった,さまざまな問題に遭遇する可能性があります(ちなみにこれらは実際に発生しうる問題のうち,筆者が踏んだことのある+ドライバ起因の可能性があるものに限ったものです)⁠

これらの事象は決してNVIDIA製GPUに限ったものではないのですが,比較的利用者が多いintelドライバを利用している場合に比べ,⁠踏む』割合が大きいのも一定の事実です。

こうした状況を解決するための,大規模なテストの呼びかけが行われています。前述するような状況は「そもそもこの組み合わせは危ない」といった情報があれば「そもそも使わせない」という実装によって回避する余地もあるため(そして少なくとも回避策を共有することで手間を省くことができるため)⁠NVIDIA製GPUを搭載したハードウェアを所有している場合は,テストに協力してみるのが良さそうです。

その他のニュース

  • 新しいSoftware Centerモックアップと方向性について。
  • Windows 10/Windows ServerでLinuxベースのDocker containerを動かすチュートリアル。
  • “Yaru⁠からフォークした新しいテーマ,⁠Shiro⁠について。ネーミング勝ちの気配もありますが,この展開が続いていくと⁠Yaru⁠ファミリーが増えていくことになりそうです。
  • PINE64が提供する⁠RockPro64⁠ボードでUbuntu 18.04 LTS + LXDEを動かしたレビュー。RockPro64はRockchip RK3399を搭載した,USB3.0とPCIe x4スロットを持つ小型ボードで,⁠ミッドハイ~ハイエンド層のスマートフォンと同等」の性能を持ちます注1)⁠
注1
「WiFiとBluetoothは別売」というポイントがあり,これを使う分には電波法上の問題を引き起こさずに利用できます。オプションのPCIe-NVMeカードをPCIe x4レーンのスロットで利用することでNVMe接続のSSDを接続したり,SATAカードを接続してHDDを大量に接続する,といった用途も考えられます。

今週のセキュリティアップデート

usn-3752-3:Linux kernel (Azure}, GCP}, OEM)のセキュリティアップデート
usn-3757-1:popplerのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2018-August/004563.html
  • Ubuntu 18.04 LTS・16.04 LTS・14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2018-13988を修正します。
  • 悪意ある加工を施したPDFファイルを処理させることで,クラッシュを誘発させることが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-3758-1, usn-3758-2:libx11のセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2018-August/004564.html
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2018-August/004565.html
  • Ubuntu 18.04 LTS・16.04 LTS・14.04 LTS・12.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2016-7942, CVE-2016-7943, CVE-2018-14598, CVE-2018-14599, CVE-2018-14600を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで,クラッシュ・本来秘匿されるべきメモリ内容へのアクセスが可能でした。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

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