Ubuntu Weekly Topics

2020年4月17日号 “linux-riscv” フレーバーとriscv用バイナリ,WSLにおける20.04

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“linux-riscv” フレーバーとriscv用バイナリ

focalのリリースまで約10日というタイミングで,非常に興味深いカーネルメタパッケージがコミットされました。

「linux-riscv」と名付けられたこの新しいパッケージは,riscv64アーキテクチャ向けにビルドされており注1⁠,64bit RISC-Vサポートを示唆する特徴に満ちています。また,focalのトップページには『Architectures and builds for Focal』として「riscv64 (unofficial) 」がリストされており,現時点では明確なアナウンスはないものの,⁠riscv64アーキテクチャのUbuntu」が何らかの形で用意されていることは間違いなさそうです(もちろん,正式にリリースされるまで何かを言うことはできませんが⁠⁠。

ちなみにこのあたりを見ると,この4月から「なにか」が準備されている気配を見て取ることができます。

とはいえまだ公式なアナウンスはなく,20.04 LTSのリリースまでの残された時間を考えると,これがそのままリリース時点で含まれる可能性は高くありません注2⁠。

注1
これはLaunchpad.netのbuilddにriscv64サポートが追加されている,という意味でもあります。
注2
仮に間に合うとすると「BetaにはなかったこのアーキテクチャのISOイメージですが,かろうじて間に合ったのでRease Candidateには含めてみました!」という展開になることを意味します。無茶なことを何とかしてしまう傾向の強いUbuntuとしても,⁠さすがに無茶」という感じです。

その他のニュース

今週のセキュリティアップデート

usn-4321-1:HAProxyのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-April/005383.html
  • Ubuntu 19.10・18.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-11100を修正します。
  • 悪意ある加工を施した入力を行うことで,任意のコードの実行が可能でした。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-4322-1:GnuTLSのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-April/005384.html
  • Ubuntu 19.10用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-11501を修正します。
  • DTLSネゴシエーションを行う際に用いる乱数が十分なエントロピーを持っていませんでした。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-4323-1:Firefoxのセキュリティアップデート
usn-4324-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-April/005386.html
  • Ubuntu 18.04 LTS・16.04 LTS・14.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-8428, CVE-2020-8992を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4325-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-April/005387.html
  • Ubuntu 18.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2019-19046, CVE-2020-8428を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4326-1:libibertyのセキュリティアップデート
usn-4327-1:libsshのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-April/005389.html
  • Ubuntu 19.10・18.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-1730を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで,DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-4328-1:Thunderbirdのセキュリティアップデート

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。