Ubuntu Weekly Topics

2020年6月19日号 “Ubuntu Appliance”・WSL2でのCUDA

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“Ubuntu Appliance”

Ubuntuに新しい仲間として,⁠Ubuntu Appliance⁠が追加されました。これは,⁠インストールするだけで特定のアプリケーションを動作させられることができる」⁠家電的に使える)イメージ群を意味します注1⁠。

Ubuntuには,ターゲットとする用途にあわせたバリエーション(⁠Derivatives; 派生」という単語があてられています)として,Ubuntu Desktop,Ubuntu Server,Ubuntu Core(組み込み向け⁠⁠,Ubuntu Cloudなどが存在します。これらはその名が示す通り,⁠特定の目的」に向けたインストールイメージです。⁠Ubuntu Appliance⁠はこうしたDerivativesの一種として加わる新しい仲間という形になります。

“Ubuntu Appliance⁠には,リリース時点で以下の「アプライアンス」が準備されています。仮想マシンイメージ注2⁠・NUC用イメージ注3と,Raspberry Pi用イメージに分けて提供され,⁠起動するだけ」でアプライアンス的に利用することが可能です注4⁠。

  • OpenHAB; スマートホームやホームオートメーションのためのソフトウェア
  • PLEX; メディアサーバー
  • NextCloud; ファイル同期サーバー&クライアント
  • Mosquitto; IoT向けMQTTサーバー
  • AdGuard; 家庭内ネットワーク向け広告カットソリューション

どちらかというとソフトウェア開発者や提供企業にとってのプロダクトではあるものの,一般ユーザーの視点では,余っているシングルボードコンピューターやPCの使い道として,これらをインストールして使えるということでもあります。

注1
「●●用」というイメージがソフトウェアごとに並ぶことになるため,単一のイメージを指すわけではありません。この点では各種クラウド向けにイメージが提供されているUbuntu Cloudに似たリリース形態を持つことになります。リリースアナウンスでも,⁠We are delighted to share a new initiative」と,⁠イニシアティブ」という表現が使われており,単一のリリースシリーズではないことが示されています。
注2
仮想マシンイメージはMultipass経由で起動する形になります。
注3
よく見ると「これはUbuntu Coreにアプリケーションを入れただけなのでは?」といったことに気付いてしまうかもしれません。
注4
たとえばNASや無線LANルーターなどと同じように,起動後にWeb UIから設定を行うといった程度で使い始めることが可能です。

その他のニュース

今週のセキュリティアップデート

usn-4386-1:libjpeg-turboのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005467.html
  • Ubuntu 20.04 LTS・19.10・18.04 LTS・16.04 LTS・14.04 ESM・12.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-13790を修正します。
  • 悪意ある加工を施したファイルを処理させることで,バッファオーバーリードが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-4385-1, usn-4385-2:Intel Microcodeのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005468.html
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005477.html
  • Ubuntu 20.04 LTS・19.10・18.04 LTS・16.04 LTS・14.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-0543, CVE-2020-0548, CVE-2020-0549を修正します。
  • ⁠CROSSTalk⁠ないしSRBDSと呼ばれる脆弱性を含む,複数の問題を解決するためのマイクロコードアップデータです。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1にはいくつかの問題があったため,usn-4385-2がリリースされています。
usn-4387-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005469.html
  • Ubuntu 19.10・18.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-0067, CVE-2020-0543, CVE-2020-12114, CVE-2020-12464, CVE-2020-12659を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1もしくはBIOS/UEFIでのCPUマイクロコードアップデートを併用する必要があるアップデートです。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4388-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005470.html
  • Ubuntu 18.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-0067, CVE-2020-0543, CVE-2020-12114, CVE-2020-12464, CVE-2020-12659, CVE-2020-1749を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1もしくはBIOS/UEFIでのCPUマイクロコードアップデートを併用する必要があるアップデートです。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4389-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005471.html
  • Ubuntu 20.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-0067, CVE-2020-0543, CVE-2020-10751, CVE-2020-12114, CVE-2020-12464, CVE-2020-12659を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1もしくはBIOS/UEFIでのCPUマイクロコードアップデートを併用する必要があるアップデートです。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4390-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005472.html
  • Ubuntu 18.04 LTS・16.04 LTS・14.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-0067, CVE-2020-0543, CVE-2020-10751, CVE-2020-12114, CVE-2020-12464, CVE-2020-1749を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1もしくはBIOS/UEFIでのCPUマイクロコードアップデートを併用する必要があるアップデートです。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4393-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005473.html
  • Ubuntu 12.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-0543, CVE-2020-12654を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1もしくはBIOS/UEFIでのCPUマイクロコードアップデートを併用する必要があるアップデートです。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4391-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005474.html
  • Ubuntu 16.04 LTS・14.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2019-19319, CVE-2020-0543, CVE-2020-10751, CVE-2020-12114, CVE-2020-12464, CVE-2020-12769, CVE-2020-12826, CVE-2020-1749を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1もしくはBIOS/UEFIでのCPUマイクロコードアップデートを併用する必要があるアップデートです。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4392-1:Linux kernelのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2020-June/005475.html
  • Ubuntu 14.04 ESM・12.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2020-0543, CVE-2020-12114, CVE-2020-12654を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
  • 備考:usn-4385-1もしくはBIOS/UEFIでのCPUマイクロコードアップデートを併用する必要があるアップデートです。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので,カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため,通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。
usn-4394-1:SQLiteのセキュリティアップデート

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。