Ubuntu Weekly Topics

Ubuntu 26.04 LTS(resolute)開発; Snapshot 2のリリースと壁紙コンテスト

resolute(Ubuntu 26.04 LTS)の開発; Snapshot 2のリリースと壁紙コンテスト

resoluteのSnapshot 2がリリースされました。並行して部分的なリリースノートの準備も行われています。

SnapshotはQuesting(25.10)から開始された試みで、⁠⁠リリース直前までの各月末に、リリース版と同じプロセスで生成されるISOイメージを作ってみる」というものです。リリースプロセスの強化やデバッグのためのものであり、いわゆる「実用」のために用いるべきではありません。

最低限の自動的なQAは実施されるため、⁠リリースされたもののまったくもって動作しない」という可能性は少ないはずですが、Snapshotは、その名の通り「その時点のただのスナップショット」でしかなく、調整が行われたものではありません。よって、気軽な気持ちでのテストは避ける必要があります。

ただし、resoluteは「次のLTSである」という単語に、⁠しかも、CoreutilsやsudoのRust版への置き換え後、初の」という表現が付け加えられるリリースです。

つまり「LTSのUbuntuを主に使っている」というユーザーの場合はテストを行う必要があります[1]。特に、現在Ubuntu 22.04 LTSを利用している(つまり24.04 LTSをスキップした)ユーザーは、26.04 LTSとなるresoluteが「乗り換え先」として成立しない場合は「2028年の『次の次』のLTSまでいかに耐えるか」という問題の検討が必要になります。典型的にはUbuntu Proを契約して+5年の延長サポートを使うことになりますが、有償サービスの利用という別の検討が必要になるでしょう。……ということで、⁠テストをそろそろ計画し始めたほうが良い」というのが現状になります。

リリースまではまだほぼ4ヶ月ありますが、恒例の壁紙コンテストが開始されました。これまでの募集要項と内容はほぼ変わりなく、マスコット・デジタル&抽象画・写真の3分野で募集が行われ、各分野のトップ1/2がresoluteに同梱される形になります。ライセンス上の制約から「今のところAIによるアートワークは求めていない」という制約がある点に注意しつつ、腕に自信のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

スケジュールは次の通りです。

  • 12月15日:募集開始
  • 1月28日:募集締め切り&投票開始
  • 2月4日:投票終了

その他のニュース

  • UbuntuのKernel Teamによる、現在のUbuntuのカーネルのバリエーションについてのまとめ。⁠現在163種のカーネルをリリースしている」という事実とともに、⁠Ubuntuのカーネルにおいて、upstreamの問題があった場合にどのように識別することができるか」といったことが語られています。
  • ホリデーシーズンに入ったことに伴う、SRU(既存のリリース済みUbuntuへのアップデートの提供)一時的なフリーズについて。重篤なもの(主にセキュリティ要因になるでしょう)を除いて、12月16日から1月6日までのあいだ、Ubuntuのアップデートは一時的に「お休み」になります。
  • LXDがHPE Alletra MP B10000にネイティブ対応します。HPE AlletraのWSAPIを利用する形でLXD側でのUIからAlletra MP B10000にボリュームを作成できるようになります。

今週のセキュリティーアップデート

usn-7914-1:WebKitGTKのセキュリティアップデート

usn-7412-3:GnuPGのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010019.html
  • Ubuntu 18.04 ESM・16.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-30258を修正します。
  • usn-7412-1の18.04, 16.04用パッケージです。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7916-1:python-aptのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010020.html
  • Ubuntu 25.10・25.04・24.04 LTS・22.04 LTS・20.04 ESM・18.04 ESM・16.04 ESM・14.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-6966を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7915-1:Radare2のセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010021.html
  • Ubuntu 25.10・25.04・24.04 LTS・20.04 ESM・18.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-60359, CVE-2025-60360, CVE-2025-60361を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7917-1:fontToolsのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010022.html
  • Ubuntu 25.10・25.04・24.04 LTS・22.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2023-45139, CVE-2025-66034を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、外部へのHTTPリクエストの送出・任意のコードの実行が可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7918-1:Nettyのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010023.html
  • Ubuntu 25.10・25.04・24.04 LTS・22.04 LTS・20.04 ESM・18.04 ESM・16.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-58056, CVE-2025-58057を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、HTTPスマグリング攻撃・DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7919-1:GNU binutilsのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010024.html
  • Ubuntu 25.10・25.04・24.04 LTS・22.04 LTS・20.04 ESM・18.04 ESM・16.04 ESM・14.04 ESMを修正します。CVE-2025-11081, CVE-2025-11082, CVE-2025-11083, CVE-2025-11412, CVE-2025-11413, CVE-2025-11414, CVE-2025-11494, CVE-2025-11495を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、メモリ破壊を伴うクラッシュを誘発することが可能でした。任意のコードの実行・DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7920-1:Linux kernelのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010025.html
  • Ubuntu 25.10用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-40018, CVE-2025-40232を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので、カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため、通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。

usn-7922-1:Linux kernelのセキュリティアップデート

usn-7921-1:Linux kernelのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010027.html
  • Ubuntu 25.04・24.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-39946, CVE-2025-39964, CVE-2025-39993, CVE-2025-40018を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので、カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため、通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。

usn-7923-1:Qtのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010028.html
  • Ubuntu 22.04 LTS(Ubuntu Proのみ⁠⁠・20.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2024-25580を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、メモリ破壊を伴うクラッシュを誘発することが可能でした。任意のコードの実行・DoSが可能でした。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。

usn-7924-1:libpngのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010029.html
  • Ubuntu 25.10・25.04・24.04 LTS・22.04 LTS・20.04 ESM・18.04 ESM・16.04 ESMを修正します。CVE-2025-64505, CVE-2025-64506, CVE-2025-64720, CVE-2025-65018を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7925-1:c-aresのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010030.html
  • Ubuntu 25.10・25.04用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-62408を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7922-2:Linux kernel (FIPS)のセキュリティアップデート

usn-7927-1:urllib3のセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010032.html
  • Ubuntu 25.10・25.04・24.04 LTS・22.04 LTS・20.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-66418, CVE-2025-66471を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、DoSが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7926-1:OpenStack Keystoneのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010033.html
  • Ubuntu 22.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2021-3563, CVE-2022-2447, CVE-2025-65073を修正します。
  • 悪意ある入力を行うことで、権限昇格・認証迂回が可能でした。
  • 対処方法:通常の場合、アップデータを適用することで問題を解決できます。

usn-7928-2:Linux kernel (FIPS)のセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010034.html
  • Ubuntu 22.04 LTS用(Ubuntu Proのみ)のアップデータがリリースされています。CVE-2022-49390, CVE-2024-47691, CVE-2024-50067, CVE-2024-53090, CVE-2024-53218, CVE-2025-21855, CVE-2025-39964, CVE-2025-39993, CVE-2025-40018を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので、カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため、通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。

usn-7928-1:Linux kernelのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010035.html
  • Ubuntu 22.04 LTS・20.04 ESM用のアップデータがリリースされています。CVE-2022-49390, CVE-2024-47691, CVE-2024-50067, CVE-2024-53090, CVE-2024-53218, CVE-2025-21855, CVE-2025-39964, CVE-2025-39993, CVE-2025-40018を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので、カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため、通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。

usn-7928-3:Linux kernel (Real-time)のセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010036.html
  • Ubuntu 22.04 LTS(Ubuntu Proのみ)用のアップデータがリリースされています。CVE-2022-49390, CVE-2024-47691, CVE-2024-50067, CVE-2024-53090, CVE-2024-53218, CVE-2025-21855, CVE-2025-39964, CVE-2025-39993, CVE-2025-40018を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので、カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため、通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。

usn-7889-6:Linux kernelのセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010037.html
  • Ubuntu 22.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-21729, CVE-2025-38227, CVE-2025-38616, CVE-2025-38678を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので、カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため、通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。

usn-7906-3:Linux kernel (Raspberry Pi)のセキュリティアップデート

  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2025-December/010038.html
  • Ubuntu 25.10用のアップデータがリリースされています。CVE-2025-40025, CVE-2025-40026, CVE-2025-40027, CVE-2025-40028, CVE-2025-40108, CVE-2025-40109を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上、システムを再起動してください。
  • 備考:ABIの変更を伴いますので、カーネルモジュールを自分でコンパイルしている場合は再コンパイルが必要です。カーネルモジュール関連のパッケージ(標準ではlinux-restricted-modules, linux-backport-modules, linux-ubuntu-modulesなど)は依存性により自動的にアップデートされるため、通常はそのままアップデートの適用を行えば対応できます。

usn-7907-5:Linux kernel kernelのセキュリティアップデート

おすすめ記事

記事・ニュース一覧