小型Linuxサーバの最高峰 OpenBlockS 600活用指南

第3回 ルータにもなる自宅サーバをOpenBlockSで構築してみませんか(Part1)

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ネットワークの設定

それでは,さっそく設定していきます。まずは何はともあれネットワークです,固定IP,DHCPクライアント,PPPoEクライアントの場合について,初期状態では,シリアルコンソールで接続して設定を行いますが,この手順は,製品添付マニュアルにて解説していますので,ここでは割愛させていただきます。

固定IP

「/etc/rc.conf」に必要なパラメータを記述して設定を行います。⁠ホスト名,IPアドレス,デフォルトゲートウェイ,DNSサーバ」を設定した例が,リスト1です。設定された値は,⁠/etc/netstart」スクリプトによって,解釈され実行されます。これはシェルスクリプトになっているので,設定もシェルスクリプトでの変数定義の方法で記述していきます。最後にある「ipforward=YES」は,IPルーティングを有効にするための設定です。ルータとして動作させる場合は必ず設定します。

リスト1 固定IPの設定

hostname=“obs600.example.org”
defaultroute=“192.168.0.1”
ifconfig_eth0=“192.168.0.254 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.0.255"
ifconfig_eth1="172.16.0.254 netmask 255.255.255.0 broadcast 172.16.0.255“
nameservers=“192.168.0.10 192.168.0.11“
ipforward=“YES”

DHCPクライアント

設定ファイルは同じく/etc/rc.conf,設定例はリスト2のとおりです。DHCPクライアントデーモンを起動する必要があるため,⁠dhclient="YES"」という記述を行っています。⁠dhclient_flags="eth0"」は,DHCPクライアントデーモンに対する引数そのままです。ここではインターフェースだけを指定していますが,追加で引数が必要な場合は,続けてここに記述します。

リスト2 DHCP クライアントの設定(/etc/rc.conf)

hostname=“obs600.example.org”
dhclient=“YES”
dhclient_flags=“eth0”
ifconfig_eth1="172.16.0.254 netmask 255.255.255.0 broadcast 172.16.0.255“
ipforward=“YES”

PPPoEクライアント

設定ファイルは同じく「/etc/rc.conf」です。設定例はリスト3のとおりです。PPPoEの場合では,pppoe-setupコマンドで入力する値を記述することになります。そのため,PPPoE用のID/パスワードを直接書き込む必要があり,設定後は必ず「/etc/rc.conf」のパーミッションを600に変更して,root以外のユーザから参照できないようにします。

リスト3 PPPoE クライアントの設定(/etc/rc.conf)

hostname=“obs600.example.org”
pppoe=“YES”
pppoe_int=“eth0”
pppoe_user=“guest@plathome”
pppoe_password=“plathome”
pppoe_defaultroute=“YES”
ifconfig_eth1="172.16.0.254 netmask 255.255.255.0 broadcast 172.16.0.255“
ipforward=“YES”

スループットの測定

ネットワークの設定が済んだところで,実際の通信スループット測定をしてみました。固定IP設定によりローカルルータとして設定した状態で,FTP通信をIPルーティングさせて計測しています図3参照⁠⁠。比較対象として,従来モデルのOpenBlockS 266とIAサーバでの計測も行っています表1⁠。

表1のように,最新クラスのQuadCore XeonのIAサーバに迫る結果を叩き出しました。OpenBlockS 600ではCPUにネットワークチップが統合されていること,そして内部ではネットワークに特化したRGMⅡバスによる接続を行っていることが,この結果に寄与しているものと考えられます⁠。

図3 スループットの測定

図3 スループットの測定

表1 測定結果

機種名スループット(Mbps)
OpenBlockS 600521.75
OpenBlockS 26672.74
IAサーバ537.24
※)
ここでのOpenBlockS 600の評価データは,開発段階のカーネルで動作しており,出荷時点での結果とは異なる場合があります。

Column「ケーブルクランプの秘密」

図Aのように白い半透明の部品が付いています。これは,実はOpenBlockSをミッションクリティカルなアプライアンスたらしめている重要な部品「ケーブルクランプ」です。不意な操作によって電源コネクタが抜けないようにするものです。

OpenBlockSシリーズは,2000年に発売して以来,汎用性とコンパクトさを追求した結果,別体のACアダプタ電源を採用していますが,唯一の弱点は便利さゆえコネクタの抜き差しが自由なことでした。製品が普及し,いろいろな所でたくさん使われ始めたので,アクシデントに対応するため,ぷらっとホーム開発部が出したアイディア,それがケーブルクランプでした。シンプルで丈夫。据付も簡単なので,ユーザさんから非常に評判がよいとのこと。皆さん,ケーブルクランプを使っていますか? ぜひ活用ください!

図A ケーブルクランプ

図A ケーブルクランプ

図B ケーブルクランプがと設置されている模様

図B ケーブルクランプがと設置されている模様