「Windows Azureをたしなむ」、というコト。

第3回ずばり、Windows Azure Webサイトの強みとは

Windows Azure Webサイトの強みとは。

システム構築には肉体的、精神的タフネスがつきまといますが、その厳しさをリアルに実感するのはいつでしょう? 個人差こそあれ「正直、リリース後が一番厳しい…」という人は多いのではないでしょうか。要件を満たすシステム構築と、改良・改善を加えながらの安定的なサイト運用の両立は、エンジニアの永遠のテーマかもしれません。

簡単なだけ、じゃない。
Webサイトは初期開発や運用に携わる人々を
日々の労苦から解放するために設計されたサービスだった。

今回紹介するWindows Azureの新機能であるWebサイト。すでに【Webサイトを数秒でデプロイできてしまう優れものツール】としてポピュラリティを得ている同サービスですが、Web開発や運用に携わる人々の⁠日々のイロイロ⁠に、ハッピーをもたらしてもくれます。前回の記事では、⁠ひと目でわかるPaaS」として、Windows Azureのサポート範囲をご紹介(OS/ミドルウェア/ハードウェア/ネットワーク)しましたが、Webサイトに至っては、アプリケーション層にまでサービス範囲を拡大。なんとIISさえもAzure側で準備され、極端な話、htmlや画像など、データさえあれば、ものの数分でサイトを公開できてしまいます。ギャラリーからWordPressなどのオープンソースウェアを選ぶだけで、あっという間にサイトが完成するほか、Webの知識がない人でも容易に更新作業を行うことができます。

図1 杉原杏璃の『Windows Azure 講座』もCHECK!!
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タレントの杉原杏璃さんがナビゲートする動画サイト『Windows Azure 講座』では、杏璃さんがWebサイトについてDeepに語るほか、WordPressでホームページを作成する様子を公開中!

その他のベーシックな機能に関しては当サイトにもさまざまな情報が展開されているため割愛するとして、今回は、初期開発と運用、それぞれの業務に携わる方々へ向けたWindows Azure Webサイトの情報を、モノを作る立場である【開発サイド(Development⁠⁠】と、作ったモノを配信する【運用サイド(Operation⁠⁠】の観点からご紹介していきます。

図2 Windows Azure Webサイトのサービス構造
図2 Windows Azure Webサイトのサービス構造

開発サイドから見た強み。

【開発サイド(Develop)

ソースコード管理やリリースが容易に。
WebMatrixの「至れり尽くせり感」に感激

開発を行う際に環境を整備するのは時間と手間のかかる作業です。Webサイトには、Git(分散ソースレポジトリ。ローカル側でソースコードを管理することができるほか、ファイルサーバのバージョン管理も実施)やTFS(アプリケーション開発管理を行うVisual Studio Team Foundation Serverの機能をクラウドで提供。クラウドサービスやWebサイトに展開するアプリケーション開発・配置プロセスにも統合可能)のレポジトリから直接デプロイすることができ、指定したバージョンのリリースや、問題が発生時には特定のバージョンへ戻す作業も一気に行うことができます。これによりソースコード管理の手間を劇的に軽減します。さらに無償の簡易 Web 開発環境ツール「WebMatrix」⁠ウェブ・マトリックス)を利用すれば、Windows Azureの管理ポータルから、デプロイの設定を自動的に反映することもできます。Webサイトのギャラリーから各種アプリケーションを設定することもできるため、⁠アプリケーションの作成は得意だけど、環境周りは苦手で…」という方にとっては簡単に環境構築ができて、すぐに開発をスタートさせることができる夢のツールとなること間違いなしです。

運用サイドから見た強み。

【運用サイド(Operation)

スケールの容易さ、切り替えの早さ、
運用時のラクラク感は「至福」のひと言。
独自ドメインの利用も

Windows Azure Webサイトの魅力は何かと問われれば、⁠運用のラクさ」に尽きます。中でも、スケールを切り替える際のスピードでは圧倒的な早さを体験できることでしょう。たとえばサイトの性能をアップさせたい時。フリー/共有/占有と3つのサービスから、共用インスタンスの数を変更する/共用インスタンスから専用インスタンスへ切り替える/専用インスタンスの数を変更するなどといったすべてのスケールを、わずか数秒で実行。これまで、サーバを構築・管理する局面でインスタンスの上げ下げを行う場合、インスタンスコントロールの単位はざっと見積もっても15分から30分といったところですが、Webサイトだとものの数秒で完了。このあっけなさを体感すると、これまでの手間は一体なんだったのかと思わずにいられません。また、基本的なリソースデータは自動的に取得され、管理ポータルですぐに確認できるため、サーバ増強のタイミングも逃しません。前回のアップデートでスケールできるインスタンス数の範囲も大きくなり、特殊なサイトでない限り、ほとんどの規模のサイトをさばけるサービスに進化しました。

図3 サイトのリクエスト数やCPUの利用率、データの保存量などがひと目でわかる、管理者フレンドリーなUIも魅力です
図3 サイトのリクエスト数やCPUの利用率、データの保存量などがひと目でわかる、管理者フレンドリーなUIも魅力です
図4 ドメインについて:Windows Azure Web Sitesなら、フリープラン(azurewebsites.net)の標準サービスとしてSSLがついてきます。※2013年2月現在、独自ドメインのSSL認証は対応していません
図4 ドメインについて:Windows Azure Web Sitesなら、フリープラン(azurewebsites.net)の標準サービスとしてSSLがついてきます。※2013年2月現在、独自ドメインのSSL認証は対応していません
 Webサイトの提供する機能の比較
表 Webサイトの提供する機能の比較

http://www.windowsazure.com/ja-jp/pricing/details/#web-sites
※¥1.08/時間のプレビュー料金は丸められます。実際の課金額は 0.111×¥9.97/時間で計算されます。

【Windows Azureから見たトラフィック】
送信=Webサイトからインターネットへのデータ転送
受信=インターネットからWebサイトへのデータ転送
【共有インスタンス モデル特典】
  • カスタム ホスト名またはドメイン名の割当
  • 送信トラフィックは従量課金料金。受信データ転送は無制限
  • 1 GB のストレージ(すべてのサイトで共有)
  • 20 MB のサード パーティ、MySQL データベース
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