クラウド、オンプレミスを問わず、より自由にハイブリッドクラウド ソリューションを設計、開発、利用いただくためにWindows Azureが大きく進化することが発表され、6/7(現地時間(日本時間6/8、AM5:00~)に開催されたMeet Windows Azureにてデモや事例を交えて紹介されました。
IaaSとしてのクラウド利用シナリオへの対応:Windows Azure仮想マシン、仮想ネットワーク
今後一層のクラウド活用が進む中で、既存のアプリケーションをクラウドに移行できる環境として、IaaS(Infrastructure as a Service)型のサービスがWindows Azureに追加されます。Windows Azure Virtual Machines(仮想マシン)は、オンプレミスとクラウド間の移動が可能な仮想マシン(VHD)をホストするサービスであり、Windows Serverはもちろん、SQL Server がプリンストールされたイメージが利用できるほか、Linuxもサポートされました。Windows Azure Virtual Network(仮想ネットワーク)は、オンプレミスのネットワークをクラウドに拡大できるように仮想プライベートネットワークを構成・管理するサービスで、IPアドレスやルーティングテーブル、セキュリティポリシーの設定管理を含む、ネットワークトポロジーをコントロールできます。
セルフスタートでWebサイトを構築、利用開始できるサービスの提供:Windows Azure Webサイト
より迅速により簡単にWindows Azure上でWebサイトを配置、利用できる Web サイト構築サービスである、Windows Azure Web Sites(Webサイト)が提供されます。.NET、Node.js、PHPをサポートしており、WordPress/Joomla!/Drupal/Umbraco/DotNetDukeなどを含む、OSS によるテンプレートが予め導入されており、数ステップでWebサイトを構築できます。データベースはWindows Azure SQLデータベース(SQL Azureから名称変更)に加えて、MySQLが利用可能です。開発ツールとしてはVisual Studioの他にもGit、FTPなどもサポートしており、Visual Studio Team Foundation ServicesやMicrosoft WebMatrixとも統合されています。
さらに多くの開発言語、開発環境への対応:Windows Azure SDK 1.7
Windows Azure SDK June 2012(Ver 1.7)がリリースされ、.NET, Node.js, PHP の他、Python 用ライブラリが追加、Eclipse による Java 開発もサポートされています。また、Mac, Linux でも利用できる コマンドラインツールも含まれています。
Windows Azure の各サービスをシンプルで分かりやすく利用可能に:Windows Azure ポータル
Windows AzureサービスはHTML5ベースの新しいポータル(manage.windowsazure.com)から利用できるようになります。これまでの管理ポータル(windows.azure.com)からの移行、併用も可能です。これまでホステッドサービス/コンピューティングサービスと呼ばれていたサービスはWindows Azure Cloud Services(クラウドサービス)と表示されます。なお、プレビュー版として公開されている、メディアサービスや仮想マシン/仮想ネットワーク、Webサイトは、アカウント管理のページから利用申し込みが可能です。
アプリケーションパフォーマンス向上のためのサービス拡充:Windows Azure ストレージ、キャッシュ
Windows Azure ストレージ(テーブル、ブロブ)には冗長性のオプションが追加され、地域間レプリケーションの有無を選択可能になりました。
また、Windows Azure キャッシュの可用性が向上し、マルチテナント(複数ロールで共有できる)キャッシュが利用できます。また、Web/Worker ロール上でmemcaheのプロトコル準拠のインメモリキャッシュも利用でき、.NET,Java,PHP,Node.jsで利用可能です。
今回の主な発表については、下記ブログ、ドキュメントをご覧ください。