Reserved Instanceの3種類になります。
Free(Free Shared Instance)はこれまでの無償版と同じく、インスタンス領域は共有、10個まで無料でWebサイトを作成できます。帯域幅はOutbound(送信)165MB/日の上限があります(Inbound(受信)には上限はありません)。
新しく追加されたShared(Paid Shared Instance)はFreeと同じくインスタンス領域は共有ですが、帯域幅の上限がなくなり、5GB/月までは無料、超えた分のOutbound(送信)については従量課金となります。また、CNAME/A-record設定により独自のDNSドメイン名を複数設定できます。料金は1.75円/時間(約1258.71円/月)、只今プレビュー期間となりますので33%Offの1.14円/時間(約818.16円/月)となります。
Reserved Instanceでは、インスタンスのサイズ(S/M/L)を選択でき、必要に応じた拡張・縮小が可能です。料金はSインスタンス10.49円/時間、プレビュー期間につき33%Offの7.00円/時間となります。
なお、Windows Azure Webサイトのデプロイ(配置)についても機能が強化され、GitおよびCodeplexによるデプロイではワークフロー機能によりチェックイン、バージョン管理が行われます。また、Gitの“master”以外のbranchがサポートされ、Windows Azure Webサイト側で“Live”(現在稼働中)と“Staging”(テスト)の使い分けなどが可能になります。
Windows Azure仮想マシン
Windows Server 2012 RTM、BizTalk Server 2012 R2 CTPがWindows Azure仮想マシンで利用可能に(8/16、8/29)
Windows Azure仮想マシンで用意されているイメージでもWindows Server 2012RTM版が公開され、利用が可能になりました。Windows Server 2012は、オンプレミス(社内設置型)の仮想環境、およびWindows Azure上におけるアプリケーションの展開やSystem Centerによる一括管理など、クラウドに最適化したソリューションを提供します。
また、Microsoft BizTalk Server 2010 R2(CTP)がWindows Azure仮想マシンのギャラリーに追加され、試用できるようになっています。BizTalk Serverは、プラットフォームを超えてアプリケーションを接続し、ビジネスプロセスとして統合や管理を行う製品で、オンプレミス(社内設置)に加えてクラウドに配置できることで、オンプレミスとクラウドの連携において試用、検討にもお使いいただけます。
Windows Azureクラウドサービス
Windows Azureクラウドサービス、古いバージョンのGuest OSのサポート終了
Windows Azureクラウドサービス(ホステッドサービス)で古いバージョンのGuestOSのサポートが2012年10月に終了となります。
Windows Server 2008 R2対応Guest OS 2.9(Release 201112-02)およびWindows Azure Guest OS 1.17(Release 201112-02)より古いバージョンが利用できなくなります。
Windows Azure仮想マシン、VMロールのご利用には影響ありません。また、Guest OSを最新バージョンに自動アップデートする設定にされている場合、および上記より新しいバージョンをご利用の場合、変更はありません。
2012年10月3日以降、対象となる古いバージョンのGuest OSはWindows Azureポータルから選択できなくなります。また、対象の古いバージョンをserviceconfigration.cscfgに指定して利用することもできなくなります。なお、現在稼働中のクラウドサービスで対象のGuest OSを利用している場合は、自動的に最新バージョンのGuest OSにアップデートされます。
Windows Azureモバイルサービス
Windows Azure Mobile Servicesプレビュー公開(8/28)
Windows 8やスマートフォン(iPhone/Windows Phone/Android)などマルチデバイス対応アプリケーションのプラットフォームをWindows Azure上で提供するWindows Azure Mobile Servicesが公開されました。
データのテーブル設定や保存、ユーザ認証やプッシュ型通知といった機能を簡単にアプリケーションに組み込めるサービスで、現在、Windows 8アプリケーションのテンプレートが用意されています。後日iOS/Android/Windows Phone用も公開予定になっています。
Windows Azure Mobile Servicesのプレビュー版は、windowsazure.comのアカウントページにある「プレビュー機能」よりお申込み、ご利用いただけます。
Windows Azure Mobile services、SDK をオープンソースとして公開、iOS および Android 対応を開始(9/20)
Windows Azure Mobile Servicesのアプリケーションを開発キットであるWindows Azure Mobile Services SDKがGitHubにて公開され、オープンソースライセンスとして利用できるようになりました。
また、iOS および Android 対応がパートナーのXamarin Inc.によって進められており、まずGitHubにてiOS版のSDKとサンプルが公開されています。
Windows Azure SQLデータベース
Windows Azure SQLデータベースの機能強化~SQL Data Syncによるフェデレーションメンバー同期、ファイアウォール設定(7/27)
Windows Azure SQLデータベースは2012年7月版のアップデートが行われており、いくつかの機能強化が行われています。
その1つとして、SQL Data Syncでデータベースのフェデレーションメンバーの同期が可能になりました。Windows Azure SQLデータベースのフェデレーション機能は、1つのデータベースを複数のデータベース(フェデレーションメンバー(データベース))に分割して保持し、拡張性とパフォーマンスを向上させます。
ある特定のフェデレーションメンバーのみの同期、複数のフェデレーションメンバーに分かれているデータの統合などを行えるほか、フェデレーションメンバーに含まれているデータの取得情報である参照テーブル(reference data/table)を同期設定することが可能になり、これまでフェデレーションメンバーの数だけ同期が必要であった参照テーブルの同期作業が容易になります。
他にもカスタマーフィードバックの結果として、フェデレーションメンバーの参照テーブルにおけるtimestampデータタイプやIdentityプロパティの制限解除なども行われています。
なお、Windows Azure SQL Databaseのファイアウォールの設定が変更されています。これまではSQLデータベースサーバごとに接続できるIPアドレスの範囲を設定するものでしたが、各データベースサーバに作成されるデータベースごとにファイアウォールを設定することができるようになっています。
これにより、同じデータベースサーバに置かれている不要なデータベースへのアクセスブロックが可能になるなど、柔軟な設定ができるようになりました。
SQL Data Syncプレビュー 2012年8月版アップデート
Windows Azure SQLデータベース同士、およびオンプレミスのSQL Serverデータベースとの同期機能を提供しているSQL Data Sync(旧SQL Azure Data Sync)プレビュー版のアップデートが利用可能になっています。
初回のプロビジョニングおよび同期タスクのパフォーマンス改善、オンプレミスのデータベースとWindows Azure SQLデータベースの同期パフォーマンスの改善が主な改善点になります。
なお、6月にもアップデートが行われており、同期できるデータ型(空間データ:幾何学データ、地理データ)の追加、同期のキャンセルなどができるようになっています。
Windows Azure SQL DatabaseをSQL Serverのリンクサーバーとして設定可能に(9/19)
Windows Azure SQL Databaseの機能アップデートが行われ、SQL ServerのリンクサーバーとしてWindows Azure SQL Databaseを追加できるようになり、分散クエリの対象となりました。
SQL Serverは、他のデータベース(SQL Serverデータベース以外のデータベースを含む)のデータを結合する、分散クエリと呼ばれる機能を持っており、その対象となるリソースをリンクサーバーと呼びます。今回の機能強化により、Windows Azure SQL Databaseのデータを結合することが可能になり、オンプレミスとクラウドの双方のデータベースへの分散クエリを実行でき、ハイブリッドクラウドアプリケーションにおいてデータベースとしてより柔軟に利用できます。
また、SQL Server 2012と同様に再帰トリガの設定が可能になるなどの機能強化も含まれています。
Windows Azure Active Directory
Windows Azure Active Directoryプレビュー版公開(7/13)
Windows Azure Active Directoryがプレビュー版(Developer Preview)として利用が可能になりました。Windows Azure Active Directory(AD)はOffice 365/Dynamics CRM Online/Windows IntuneといったクラウドサービスのID認証システムとしてすでに使われ、稼動しています。今回は、Windows Azure AD自体がクラウドベースのID管理サービスとして公開されたということになります。
Windows Azure ADの機能としては、
- 1.クラウド上で稼動するActive Directory(IDストア&認証サーバー)
オンプレミスのWindows Server Active Directoryとの連携により、オンプレミスおよびクラウドアプリケーションを同一のIDでアクセス管理を行うこともできます。
- 2.Access Control(ID認証サービス)
MicrosoftのSaaS型クラウドサービス(Office 365/Dynamics CRM Online)、Windows Azureで稼動しているアプリケーション、その他のサードパーティアプリケーションへのID管理サービスを提供します。AD DSに加えてGoogle IDやFacebook IDなども利用可能です。
- 3.Graph API
REST/HTTPによるADアクセスを行うことができ、アプリケーション間のシングルサインオンを実現します。
Windows Azure ADを利用できるWindows Azure Authentication Libraryを公開(8/1)
Windows Azure Authentication Library(AAL)が公開されました。
AALは.NETベースのクライアントアプリケーションやサービスでWindows Azure ADや他の認証プロバイダーを利用したユーザー/アプリケーション認証を利用するためのライブラリで、NuGet PowerShell経由で直接Visual Studioに追加できます。
Windows Azure Active Directory管理ポータル、プレビュー版公開(9/7)
Windows Azure Active Directory管理ポータルがプレビュー版公開されました。Office 365を含むドメインやユーザの管理、Windows Azure Online Backupなどを利用する窓口となっています。
Windows Azure Online Backup
Windows Azure Online Backupプレビュー版公開、Windows Server 2012やSystem Center 2012 SP1のクラウドベース バックアップを実現(9/7)
Windows Server 2012をクラウドベースでバックアップを行うWindows Azure Online Backupがプレビュー版として公開されました。こちらWindows Azureストレージにバックアップを作成するもので、System Center 2012 SP1からも利用でき、データの保護・リカバリー、モニタリングなど、オンプレミスのバックアップに適用してきた既存のワークフローをクラウドにも適用できます。なお、Windows Server 2012 Essentialsからも利用が可能です。
なお、現在のWindows Azure Online Backupのプレビュー版のアカウントはWindows AzureActive Directoryに紐づけられます。
Windows Azureホスティング
ホスティング事業者向け新サービスをCTP公開~Windows Azureのサービスの一部をWindows Serverで提供可能に(7/12)
カナダ・トロントで7/8~12(現地時間)の日程で開催されたWorldwide Partner Conference(WDC)にて、ホスティングサービスプロバイダ向けの新サービスがアナウンスされました。Windows AzureのWebサイト、仮想マシン、サービス管理ポータルおよびAPIの機能をWindows Server上で展開できるもので、CTP(Community Technology Preview)として試用が可能になっています。これを利用することにより、Windows ServerおよびSystem Centerでサーバーを運用されているホスティング事業者が、Windows Azureの一部機能を提供できることになります。
セキュリティ情報
Windows Azure利用において、医療関連データの相互運用性と個人情報保護を定めたHIPAA準拠のためのBusiness Associate Agreementの締結が可能に(7/25)
米国における医療関連データは、情報システムの相互運用性を推進し、個人情報保護を効率的かつ確実に行うため、HIPAA(Hearth Insurance Portability and Accountability Act:医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)により標準が定められています。
このたび、Windows Azureをご利用いただく上で、HIPAAに準拠するためのHIPAA Business Associate Agreement(BAA)の締結が可能になりました。
Windows Azureクラウドサービス(Webロール/Workerロール)、ストレージ(テーブル/ブロブ/キュー)、仮想マシン、ネットワーク(Windows Azure Connect、Traffic Manager、仮想ネットワーク)が対象となります。こちらは医療業界のユーザ企業およびパートナー企業向けライセンス契約にて提供されます。
なお、BAAはMicrosoft Office 365、Microsoft Dynamics CRM Onlineで既に提供が開始されています。
開発環境
Visual Studio 2012提供開始、対応するWindows Azure SDK for.NET v1.7 SP1公開(9/12)
Visual Studio 2012は8月にRTM(開発完了)となり、先行してMSDNサブスクライバー向けにダウンロード提供されていましたが、米国にて9/12(現地時間)に発売イベントが開催され、提供開始がアナウンスされました。
Visual Studio 2012は、Windows Azureはもちろんのこと、Windows 8やWindows Server 2012など、最新のWindowsプラットフォームを含む、さまざまなプラットフォームやデバイスに対応した、統合開発環境です。コンシューマアプリケーションから業務アプリケーションまで、あらゆるアプリケーション開発を対象とし、設計・開発・テスト・管理までをカバーするアプリケーションライフサイクル管理(ALM:Application Lifecycle Management)を強化、高い品質と生産性、"Agility"(敏捷性)を実現します。
Windows Azureアプリケーションの開発でVisual Studio 2012を使われる際は、Windows Azure SDK v1.7 SP1をご利用ください。なお、無償でご利用いただけるVisual Studio Express 2012 for Web with Windows Azure SDK(WebPI経由でインストール)も用意されています。
Microsoft WebMatrix 2リリース、Webサイト作成とWindows Azureへの配置を簡単に(9/6)
Windows Azure Webサイトの開発でもおなじみのMicrosoft WebMatrix 2が正式リリースとなりました。Microsoft WebMatrixは、無料で利用できるライトなWeb開発ツールで、オープンソースやWebMatrixに用意されているテンプレートから簡単にWebサイトを作成できます。
ASP.NET以外にもPHP/Node.js/HTML5などに対応、インテリセンス(Intellisense:コード入力支援機能)が利用できます。WebサーバやDBを含めた開発環境がローカルに構成され、開発したアプリケーションをクラウドやホスティングサービスなどに配置できます。
WebMatix 2からは、Windows Azureとの連携が強化されており、Windows Azure Webサイトのギャラリーに用意されているテンプレートを用いたWebサイトのカスタマイズ、WebMatrixで作成したサイトのデプロイが容易にできるようになっています。
Windows Azureポータルで利用する際にもダウンロード、インストールできますが、予めインストールできます。
Windows Azure Training Kit
Windows Azure Training Kit 2012年8月版公開(8/29)
Windows Azure Training Kitの2012年8月版が公開されました。
Visual Studio 2012 RTM/Windows Azure Tools for .NET v1.7 SP1に合わせてハンズオントレーニングがアップデートされているほか、各サービスの説明用プレゼンテーション(PPT)や世界各地で行われているトレーニングであるWindows Azure DevCamp、Windows Azureの機能を網羅したFoundation Trainingの内容なども追加されています。また、Refresh版でWindows Azureモバイルサービスも新規に追加されました。
クラウド連携スキルを高める無料ハンズオントレーニング開催!
クラウド環境でのアプリケーション開発事例が増えつつある現状を踏まえ、開発者向けに Windows Azure をテーマとした無料のハンズオントレーニングを連続開催します。
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