LLVM Clang
このコミット でOpenBSD-CURRENTにLLVM Clangが追加されました。i386版とamd64版で利用できます。OpenBSD 6.2以降はclang(1) コマンドが使えるようになるものと見られます。
OpenBSDのシステムデフォルトコンパイラはGCCです。OpenBSD 6.1だと次のようにGCC 4.2.1が使われています。今のところシステムデフォルトのコンパイルはGCCのままになっています。
図 OpenBSD 6.1のcc(1)はGCC 4.2.1
# uname -a
OpenBSD openbsd61.ongs.co.jp 6.1 GENERIC.MP#20 amd64
# which cc
/usr/bin/cc
# /usr/bin/cc --version
cc (GCC) 4.2.1 20070719
Copyright (C) 2007 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions. There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
#
OpenBSD-CURRENTでLLVM Clangをビルドして利用する方法はOpenBSD Following -current and using snapshots [FAQ Index] に書いてあります。LLVM Clangがシステムデフォルトのコンパイラになるのかどうかは今のところよくわかりませんが、ARMなどのサポートを考えるとしばらくGCCとLLVMが同時にベースシステムにあり、アーキテクチャごとに使用するデフォルトコンパイラを切り替える形での利用が進むのではないかと思います。今のままだと最終的にLLVM Clangへ切り替えていくように思います。
LLVM Clangはライセンス的にOpenBSDのベースシステムにマージする敷居が低く、さらに最近は対応するアーキテクチャも増え魅力的な選択肢になっています。すでにFreeBSDがデフォルトのコンパイラをLLVM Clangへ切り替えてあることから、OpenBSDがLLVM Clangに切り替えるのもそう遠い未来の話ではないように思います。
LLVM ClangでOpenBSD-CURRENTをビルドする場合、/usr/objの領域を少なくとも2GBは確保しておいてください。推奨では3GBは確保しておくようにとされています。LLVM ClangはGCCよりもエラーメッセージがわかりやすく、またコンパイル時間も高速だと評価されています(その分メモリを消費すると言われています) 。FreeBSDやOpenBSDプロジェクト以外でもGCCからLLVM Clangへ移行する取り組みが続いています。
勉強会
第63回 エンジニアのための英会話入門~なぜ英語ができないのか~5月23日(火)19:00~FreeBSD勉強会
(第62回と同じ内容です。第63回はドワンゴさまのセミナールームで開催します)
FreeBSDの情報の多くは英語で入手できます。ほかの言語と比べると日本語は翻訳されたドキュメントが豊富にありますが、メーリングリストやフォーラム、ブログやTwitterなどを経由して最新の情報を得ようとすれば英語が必要になります。また、日本を含め世界中で開催されている*BSD関連のカンファレンスで使われているのも英語です。FreeBSDのエンジニアとやり取りしようとすれば、多くの場合は英語が使えた方が便利です。
日本は義務教育の間に英語を学びますが、いざそうしたやりとりをしようとすると尻込みしてしまう、そんな方が多いというのが現実でしょう。今回の勉強会では、そうした方に向けて、なぜ勉強したのに英語ができないのか、ちょっとでも英語ができるようにするには、まずどういったことを知ればよいのか、そういったことをご紹介しようと思います(英語ほとんどできない、という方でも大丈夫です。試しに勉強しに来てください :)
登録はこちら から。
第63回 6月15日(木)19:00~FreeBSD勉強会
内容は検討中です(場所はヴァル研究所 セミナールーム) 。登録はこちら から。
FreeBSD勉強会 発表者募集
FreeBSD勉強会では発表者を募集しています。FreeBSDに関して発表を行いたい場合、@daichigoto までメッセージをお願いします。1~2時間ほどの発表資料を作成していただき発表をお願いできればと思います。