OpenBSD 6.2
OpenBSDプロジェクトは2017年10月9日(カナダ時間)、OpenBSDの最新版となる「OpenBSD 6.2」を公開しました。今回のバージョンの見どころはシステムを起動するごとにユニークなカーネルが起動してくるセキュリティ強化機能Kernel Address Randomized Link (KARL)が導入された点にあります。
今回はFreeBSD bhyveにOpenBSD 6.2をインストール方法をまとめます。bhyveはハイパーバイザとして活用シーンが広まっています。bhyveの活用例としても参考にしてもらえればと思います。
仮想環境のセットアップ
次の構成で仮想環境を用意することにします。インストールイメージファイルや設定ファイルなどを適宜用意しておきます。
表 ホストとゲストの設定
項目 | 内容 |
ホストOS | FreeBSD 11.1-RELEASE/amd64 |
ゲストOS | OpenBSD 6.2/amd64 |
ホストNIC | bge0 |
ゲストNIC | tap4 via bridge0 |
仮想CPU | 2個 |
仮想メモリ | 2GB |
仮想ディスク(32BG) | /dev/zvol/z/openbsd-6.2 |
インストーラ | /d/bhyve/install62.iso |
grub-bhyve設定ファイル | /d/bhyve/openbsd-6.2-device.map |
設定ファイルを用意したあとにシステムを再起動しないのであれば、次のようにコマンドを手動で実行します。
仮想環境で利用する仮想ディスクを次のようにZFSで作成します。
OpenBSDカーネルの読み込みにgrub2-bhyveが必要になるので、パッケージからインストールしておきます。
これで仮想環境のセットアップは完了です。
OpenBSD 6.2インストール
次のようにgrub2-bhyveを実行してOpenBSDカーネルを読み込みます。インストール用にはbsdではなくbsd.rdのカーネルをロードする点に注意してください。
次にOpenBSDインストーラを起動します。
インストールでとくに困ることはないでしょう。会話形式で必要な項目を入力していけばインストールが完了します。
インストールが完了したらrebootコマンドを実行して仮想環境を終了します。
OpenBSD on bhyveを利用
OpenBSD 6.2 on bhyveを起動するためのコマンドを次のようにエイリアスにまとめておきます。
これで次回からbhyve_openbsd_62でOpenBSD 6.2の仮想環境が起動してくるようになります。
bhyveはプロダクトでの利用も進んでいます。仮想環境にさまざまな環境を用意しておくとなにかと便利ですので、bhyveの活用は結構おすすめです。
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