R&Dトレンドレポート

第16回マッシュアップ開発のススメその2]

どんなアプリを作るか?

実際の開発ですが、マッシュアップの醍醐味である、新たなサービスというモノを意識してみたいと思います。たとえば、施設検索と地図というのは非常に親和性が高いですが、ちょっと今さら感がありますね。そんなときに思いついたのが、テレビとのマッシュアップです。

テレビとマッシュアップしてみよう

みなさんはテレビを見るときにどんなスタイルで視聴しますか?

僕は、ガッツりとテレビにかじりつくことはほとんど無く、何かをしながら見ている(聞いている)ような感じです。興味ある話題が始まった場合はその部分だけを集中して見る感じで、あとはほとんど垂れ流し状態となっています。

そんな風にテレビを見ていて、僕が注目したのは「2ちゃんねる」の中の「実況板」と呼ばれる、テレビ番組をリアルタイムに実況するスレッド群です。

「2ちゃんねる」というサイトはみなさんご存じのことだと思いますが、日本有数の巨大掲示板群です。さまざまな批判もありますが、あれだけの人数があつまり書き込み、閲覧が行われるというのはある意味データの宝庫であるともいえます。

実況スレッドでは、ニュース番組での政治家の問題発言や、スポーツ中継での珍プレー好プレーに即座に反応した⁠2ちゃんねらー⁠が書き込みを行います。1つ1つの発言はそれほど意味があるようには思えないんですが、時系列で乱高下する書き込み数や映像シーンと合わせることによって、非常におもしろいコンテンツとして楽しめることがわかりました。

これってリアルタイムに流れるテレビ番組を共有するソーシャルストリームだ! と言い換えることができるでしょう。

テレビというメディアは長い間一方通行のメディアだったと思います。しかし、インターネットとマッシュアップすることで、あたかも自分が番組に参加しているような感覚にさえなります。

リアルタイムじゃなくても楽しみたい

さてそんな楽しみ方ですが、リアルタイムで番組を視聴できなかった場合はどうしようもありません。そこで思いついたのがテレビ番組の録画時に実況スレッドも録画(?)すればいいんじゃないの?ということです。

録画した番組を再生する際に、時刻で同期をとってスレッドを画面上に流すことができれば、リアルタイムでテレビ+実況スレッドを見ているのと同じ感覚なのではないか。ニコニコ動画のようにテレビ画面上に文字列を流してもいいですし、画面の横に文字列が流れるようにしてもいいでしょう。

機能としては、

  • PCでテレビ録画の状態をハンドリングする
  • 録画している時間帯の実況スレッドをローカルにダウンロードする
  • 2ちゃんねるだけでなくtwitterのつぶやきデータもダウンロードする
  • 録画ファイルを再生した際に、ダウンロードした実況スレッドを時系列で表示する
  • ブラウザで閲覧可能なこと

さらに付け加えると、

  • 書き込み頻度グラフをつけることでその番組の見所がわかる(盛り上がり)
  • 自分の好きなシーンをtwitterで共有できる
  • モバイル端末でも楽しみたい
  • 盛り上がったシーンだけでダイジェスト版を作る

このような方向でサービスを作成してみたいと思います。

既存のいわゆるAPI同士を組み合わせる、というのとはまた違いますが、自分の欲しいモノを自分で作るという点と、既存のAPIを組み合わせるという点を感じとっていただければと思います。

それでは次回はシステム構成に入ります。

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