Ubuntuのデスクトップ向けインストールCD
Desktop CDの概要
LinuxのLiveCDの実装は複数存在しますが、
Desktop CDが提供するソフトウェア環境は、
“Persistence”機能を使う
通常、
しかし、
“Persistence”
- CD起動時のオプションに、
“persistent” が含まれていること。 - 保存領域に
“casper-rw” というボリュームラベルを持ち、 かつ、 完全な形でUnix permissionを保存できるファイルシステムが用意されていること [2]
以上の条件が満たされている場合、
具体的な手順は次の通りです。すでに保存領域にあたる領域のフォーマットは終了しているものとします。
1.保存領域の作成
前述の通り、
$ sudo mkfs.{ext2,ext3,xfs} -L casper-rw /dev/sda1 //※ext2/3, xfsの場合 $ sudo mkfs.reiserfs -L casper-rw /dev/sda1 //※reiserfsの場合
既に存在するファイルシステムのボリュームラベルを変更する場合は、
$ sudo e2label /dev/sda1 casper-rw //※ext2/ext3の場合 $ sudo xfs_admin -L casper-rw /dev/sda1 //※xfsの場合 $ sudo reiserfstune -l casper-rw /dev/sda1 //※reiserfsの場合
2.CDブート時の起動オプション変更
Desktop CDからブートする際に
機能としては"Persistence"ですが、
これにより

/mntなどにこの領域をmountすると、
ただし、
リカバリCDとしての利用
Desktop CDはリカバリ用途に利用することもできます。各用途はhttps://
ただし、
パスワードを忘れた場合の対処は、
1.GRUBメニューに入る
システムの起動時に、

2.起動オプションの変更
GRUBから起動可能なOSのエントリが列挙されます。この状態で

この画面でkernel...行を選択し、

この状態で
Desktop CDのカスタマイズ
SquashFSはzlibで圧縮された、
Desktop CDの場合、
通常はDesktop CD標準のSquashFSを一度通常のファイルシステム上に展開し、
Remastersys
RemastersysはLinux Mint
使い方は次の通りです。
1)リポジトリソースに“Romeo”リポジトリを追加
/etc/
deb http://www.linuxmint.com/repository romeo/
2.Remastersysパッケージのインストール
Synapticパッケージマネージャを用いてremastersysを追加するか、
$ sudo apt-get update $ sudo apt-get install remastersys
3.ISOイメージの生成
以下のコマンドを実行し、
$ sudo remastersys dist iso backup.iso
また、
通常は上述のようにremastersys dist iso backup.
sudo remastersys backup | システム全体をLiveCD環境に変換したイメージを作成します。 |
---|---|
sudo remastersys backup custom. | システム全体をLiveCD環境に変換したイメージを作成し、 |
sudo remastersys clean | remastersysが使用するテンポラリファイルを削除します。 |
sudo remastersys dist | /home以下を除いたシステム全体をLiveCDにします。 |
sudo remastersys dist cdfs | /home 以下を除いたシステム全体をLiveCDにし、 |
sudo remastersys dist iso custom. | /home以下を除いたシステム全体をLiveCDにし、 |
CDの生成には充分な空きストレージ領域
UCK(Ubuntu Customization Kit)
UbuntuのDesktop CDをGUIでカスタマイズできるツールで、
全ての行程をGUIから行えるため、
- 生成するLiveCD環境にはDesktop環境パッケージ
(ubuntu-desktop,kubuntu-desktop,xubuntu-desktop) がインストールされていなければなりません。 - 作業を行うユーザのシェルが、
「カスタマイズを開始する時点で」 元となるDesktop CDが提供する環境にもインストールされていなければなりません。たとえば、 ユーザのシェルが/bin/ zshの場合、 標準のDesktop CDには/bin/ zshは含まれていませんから、 chshコマンドで一時的に/bin/ bashなどに変更する必要があります。 - ウィザード表示中に
[ESC] を押すと、 強制的に終了されてしまいます (zenityの仕様)。
Remastersysと同様、
例として、
1. UCKパッケージのインストール
UCKの開発・
このパッケージをダブルクリックし、
なお、
deb-src http://archive.ubuntu.com/ubuntu/ dapper main
2.UCKの起動
UCKは
UCKを起動すると端末ウインドウが表示されます。この端末ウインドウがUCKの実体なので、
- “Please choose language packs to install”
/ “Please choose language which will be used at boot of live CD” 導入するlanguage-pack-*パッケージ
(≒言語リソース+インプットメソッド) と、 そのデフォルト設定を選択します。日本語のみで良ければどちらも “ja” を選択してください。特に、 前者で選択していない言語をデフォルトに設定しようとするとエラーが起きるので注意してください (図5・ 6 )。図5 language-packの選択 図6 デフォルトlanguage-packの選択 - “Please choose desktop environmentse which will be present on customized CD”
language-packと同様に、
インストールする/デフォルトのデスクトップ環境を設定します。こちらも同様に、 インストールしていないデスクトップ環境をデフォルトにすることはできません。 - “Please choose desktop environment which you want to use for customization”
UCKによるカスタマイズを行うかどうかを選択するダイアログです。必ずyesを選択してください。
3.カスタマイズ
ウィザードが終了すると、

- “Run package manager”
Synapticパッケージマネージャを起動します。これはLiveCD環境のパッケージ構成を変更します。今回の例ではnfs-commonパッケージをインストールします。
パッケージ構成の変更が終了したら、
Synapticを閉じることで図7の画面に戻ります。 - “Run console application”
[端末] を起動します。各種設定ファイルの変更などはこちらから行います。端末を閉じることで図7の画面に戻ります。
作業が終了したら
通常は10分程度でISOイメージが生成されます。
- 参考となるドキュメント
- “Persistence”
機能:
https://help. ubuntu. com/ community/ LiveCDPersistence - Remastersys:
http://www. linuxmint. com/ wiki/ index. php/ Remastersys - UCKのドキュメントページ:
http://uck. svn. sourceforge. net/ viewvc/*checkout*/uck/ trunk/ uck/ docs/ index. html