こんにちは。流れのプリンター愛好家こと,
新年度も始まり,
用語の確認
Ubuntuの印刷システムがCUPSというソフトウェアを中心にしているのは,
- CUPSベースの印刷システムはAdobe社のPostScriptやPDFを内部データとして使っている
- CUPSはそれぞれのプリンターごとに,
「PPD」 と 「印刷データフィルター」 の組を管理している。あわせてプリンタードライバーと呼ぶ (こともある) - PPDとはプリンターごとに,
印刷について設定する項目と, それぞれの項目の選択肢を記述するファイル - 印刷データフィルターはCUPSの内部データから,
プリンターが解釈することができる画像を示すデータ (PDL) に変換するモジュール
- PPDとはプリンターごとに,
システムメニューから表示される
それから,
プリンター管理ポリシーの確認
組織によっては,
とりわけよくあるのが,
そうでなくて,
- 注1
- 非常に頑張ればできないわけではないですが,
対応は個別的に過ぎますし, かなり複雑になります。PPDの文法とfoomatic-ripというモジュールを理解し, Windowsプリンタードライバーからの出力結果を調べてそれと同じ出力が得られるようにPPDを書く, ということになります。本稿では説明を省略しますが, ガッツがある人はチャレンジしてみてください。
プリンターのメーカーと機器名称からサポート状況の確認
次に,
メーカーのホームページを開き,
少し注意が必要なのは,
それぞれのドライバーパッケージのインストール方法は異なるので,
OpenPrintingのPPDを使う
メーカーがドライバーを供給していない場合でも,
印刷データフィルターが不要なPostScript搭載プリンターについては数多く収録されていますので,
そのプリンター専用のPPDが存在しない場合でも,
メーカーなど | PDL名 | SCPの | SCPの | SCPの |
---|---|---|---|---|
海外系の多くのプリンター | PCL 6 (モノクロ機) | Generic | PCL 6/ | Generic PCL 6/ |
PCL 6 (カラー機) | Generic PCL 6/ | |||
キヤノン | LIPS IV/ | Canon | LIPS IV | Canon LIPS-IVv Foomatic/ |
エプソン | ESC/ | Epson | LP-xx00 | Epson LP-xx00 Foomatic/ |
リコー | RPDL | Ricoh | RPDL IV Laser | Ricoh RPDL IV Laser Printer Foomatic/ |
これらのPDLはプリンターによってオプションのときもあるため,
- 注2
- 印刷システムCUPS,
PostScriptインタプリタGhostscript, 制御データ加工フィルターfoomatic, フリーのプリンタードライバーgutenprintの組み合わせをサポートしている環境です。 - 注3
- ただし,
openprinting-ppdsパッケージが作られた後にOpenPrinting Databaseに登録された機種については, 本サイトからPPDを入手し, インストールする必要があります。 - 注4
- 例えばブラザーのレーザープリンターなどに採用されているBR-Scriptなど。PostScriptはAdobeの策定したもので,
その処理系もAdobeから各プリンターベンダーに供給されていますが, 非常に高価です。一方でPostScriptの言語仕様は公開されているため, その仕様に則った処理系を独自に開発すれば, 低コストでPostScriptデータを印刷できるプリンターを作成できます。ただし, 完全にAdobe製の処理系と同じ動きをするのは困難なため, データによっては正しく出力できないこともあります。なお, GhostscriptもPostScript互換処理系の一つです。