Ubuntu Weekly Recipe

第231回 ownCloudで自分専用クラウドストレージ

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アプリの利用

ownCloudは「アプリ」と呼ばれるアドオンを追加することで,もっと便利な機能を拡張できます。OpenBuildServiceからパッケージをインストールした場合は,一部のアプリしかインストールされないので,追加で次のパッケージをインストールしてください。

$ sudo apt-get install ownclound-unsupported

設定の「アプリ」を選択すると,たくさんのアプリが表示されるはずです。太字が有効化済みのアプリです。個々のアプリを選択して,⁠Enable」⁠Disable」をクリックすればそれぞれ有効化,無効化できます。このうち特に便利なものをいくつか見ていきましょう。

PDF・ODFビューワー

PDF ViewerとODF Viewerはそれぞれ,PDFやLibreOfficeのファイルをブラウザ内部で表示するアプリです。有効化しておくと,わざわざファイルをダウンロードしなくても中身を確認できます。

図10 シンプルなファイルなら問題なく表示できる

図10 シンプルなファイルなら問題なく表示できる

カレンダー

CalendarはownCloud内部にカレンダーを実装します。ThunderbirdのようなCalDav形式に対応したスケジューラーであれば,個人設定にあるCalDavのアドレスを渡すことでスケジュールの同期が可能です。

ちなみに有効にしたら一度,個人設定でタイムゾーンも設定しておきましょう。

図11 時刻や場所を指定して予定を登録できるカレンダー

図11 時刻や場所を指定して予定を登録できるカレンダー

メディアサーバー

Mediaアプリを有効にすると,Ampacheというウェブベースのメディア配信ソフトウェアを使ってownCloud上のメディアをストリーミングできるようになります。

個人設定に配信サーバーのアドレスが表示されますので,Ampache対応クライアントにこのアドレスを設定しましょう。

Ampache address: http://192.168.56.101/owncloud/remote.php/ampache/

Rhythmboxであれば次のコマンドでAmpacheプラグインをインストールしてください。

$ sudo apt-get install rhythmbox-ampache

Rhythmboxを再起動したら,編集の設定から「Ampache Library」を有効にします。さらに設定ボタンから配信サーバーのアドレスとownCloudのユーザー名とアカウントを入力したら,サイドペインの共有にAmpacheが表示されるはずです。あとはそこから自由にファイルを再生できます。

図12 Rhythmboxを使えばownCloud上のデータを再生できる

図12 Rhythmboxを使えばownCloud上のデータを再生できる

Android用のAmpache対応クライアントとしては,公式のAmdroidや日本人が開発しているJUST PLAYERが有名です。

外部ストレージの接続

ownCloudは特に設定しなければ,サーバー上の/var/www/owncloud以下にあるユーザーごとのファイルしか操作できません。しかしながら,External storage supportを有効にすると,ファイルシステムやFTP,Sambaを経由して外部デバイスをownCloud内部に接続できます

残念ながら4.0の時点では,外部ストレージに接続するには設定ファイルを直接編集する必要があります。例えばホームフォルダーにあるMusicフォルダーを,ownCloud上のMusicフォルダーとして表示させることにします。

まずは最初にownCloudのファイルブラウザーからMusicフォルダーを作成してください。次に,新規にmount.phpというファイルを作成し,それを編集します。

$ sudo editor /var/www/owncloud/config/mount.php

編集内容は次のとおりです。⁠shibata」は設定したいユーザー名です。⁠/shibata/files/Music」はownCloud上のパスになり,⁠datadir」に実際に表示したいフォルダーのパスを指定します。

<?php
return array(
    'user'=>array(
        'shibata'=>array(
            '/shibata/files/Music'=>array(
                'class'=>'OC_Filestorage_Local',
                'options'=>array('datadir'=>'/home/shibata/Music')
            ),
        ),
    )
);
?>

ownCloudをリロードすると,ファイルブラウザー上にMusicフォルダーの内容が表示されることを確認できるでしょう。

もし外部ストレージにownCloudからアップロードしたい場合は,そのストレージに対してwww-dataが書き込めるようにパーミッションを調節してください。

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社 創夢所属。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。