コンピューター上でUbuntuを動かすために必要になるLinuxカーネルは,
Ubuntuカーネルのことを知ろう
Ubuntuは
たとえば,
$ uname -rv 3.8.0-25-generic #37-Ubuntu SMP Thu Jun 6 20:47:07 UTC 2013
カーネルとパッケージのバージョン
「半年ごと」
unameコマンドの結果を見ると
$ dpkg -l | grep linux-image ii linux-image-3.8.0-19-generic 3.8.0-19.30 amd64 Linux kernel image for version 3.8.0 on 64 bit x86 SMP ii linux-image-3.8.0-23-generic 3.8.0-23.34 amd64 Linux kernel image for version 3.8.0 on 64 bit x86 SMP ii linux-image-3.8.0-25-generic 3.8.0-25.37 amd64 Linux kernel image for version 3.8.0 on 64 bit x86 SMP ii linux-image-extra-3.8.0-19-generic 3.8.0-19.30 amd64 Linux kernel image for version 3.8.0 on 64 bit x86 SMP ii linux-image-extra-3.8.0-23-generic 3.8.0-23.34 amd64 Linux kernel image for version 3.8.0 on 64 bit x86 SMP ii linux-image-extra-3.8.0-25-generic 3.8.0-25.37 amd64 Linux kernel image for version 3.8.0 on 64 bit x86 SMP ii linux-image-generic 3.8.0.25.43 amd64 Generic Linux kernel image
カーネルバージョン
バージョンの
Ubuntuの場合,
そのため,
$ cat /proc/version_signature Ubuntu 3.8.0-25.37-generic 3.8.13
さらに特筆すべきは,
- 注1)
- 6ヵ月にわたる開発の初期段階で,
Linuxカーネルのリリース時期をある程度予想したうえで, どのバージョンを使うかが仮決定されます。開発期間中はそのバージョンのRC版 (存在しなければその1つ前の版) を使いつつ, 不具合を洗い出して対応していくことになりますので, だいたいUbuntuのリリースより数ヵ月前にリリースされたものを使うことになります。ただし新機能の内容や次がLTSかどうかによって, 多少の差はあります。
- 注2)
- カーネル2.
6の頃は 「2. 6.x」 までがカーネルのバージョンで, その後ろに安定版のリリース番号がついて 「2. 6.x. y」 という形になっており, Ubuntuは 「2. 6.x」 ベースのカーネルを使っていることを示すために最初の3桁をパッケージ名とバージョンに含んでいました。 「3. x.y」 という表記になっても, 「パッケージバージョンの場合はyの部分は常に0」 という形でこの書式が残っているようです。
- 注3)
- Ubuntu 13.
04から, LTS以外のリリースのサポート期間が18ヵ月から9ヵ月に変更されました。
カーネルフレーバー
パッケージ名やカーネルバージョン
カーネルには多種多様なConfigオプションがあり,
既存のフレーバー一覧はWikiで確認することができます。ただし,
唯一残っているのが,
ARMカーネルの場合は,
- 注4)
- Ubuntu 12.
04 LTSのサーバ版の場合は, インストールするとserverメタパッケージが選択されるかもしれません。しかしこれは, genericカーネルパッケージに依存している状態ですので, 実際に使われるのはgenericフレーバーです。
Hardware Enablement (HWE)
Ubunutu 12.
HWE
利用可能なHWEカーネルは次のコマンドで確認できます。
$ apt-cache search linux-generic-lts linux-generic-lts-quantal - Generic Linux kernel image and headers linux-generic-lts-quantal-eol-upgrade - Complete Generic Linux kernel and headers linux-generic-lts-raring - Generic Linux kernel image and headers linux-generic-lts-raring-eol-upgrade - Complete Generic Linux kernel and headers
ただし,
LTSのポイントリリース
HWEカーネルはUbuntu 12.
- 注5)
- ちなみにHWEカーネルに対して,
LTSリリース時のカーネルをGA (General Availability) カーネルと呼ぶことがあります。
- 注6)
- linux-hwe-genericはカーネルイメージだけでなく,
たとえば後述のDKMSなどで使用するカーネルヘッダーも一緒にインストールします。HWEカーネルのイメージだけインストールしたい場合は, 「linux-image-hwe-generic」 を直接指定すると良いでしょう。
- 注7)
- LTSは約半年毎に,
アップデートを適用済みのインストールCDを 「ポイントリリース」 として提供しています。2013年8月には次のポイントリリースである12. 04. 3が公開される予定です。
- 注8)
- HWEとは別に,
ポイントリリースに関係なく常に最新のリリースカーネルを指す 「linux-current-generic」 パッケージも存在します。