昨年の12月,
今週のRecipeでは,
Snappy Ubuntu Core
Snappy Ubuntu Coreの特徴や位置づけについてはUbuntu Weekly Topicsの2014年12月12日号が参考になります。
簡単にまとめておくと,
平たく言うとCoreOSやRed HatのAtomicのUbuntu版です。Snappyがこれらと異なるのは,
2015年の6月には15.
- 注1)
- Snappyはコアシステムとアプリケーション層が独立しているため,
別々のリリーススケジュールを持っています。 「Snappyのリリース」 と言う場合は基本的にコアシステムのほうで, 最新のUbuntuリポジトリの状態をベースに, Snappy特有のシステムを追加したルートファイルシステムです。Snappyのstableチャンネルで提供されるイメージは数週間ごとのマイルストーン的なリリースを行っています。またSnappyイメージの開発者向けに, 15. 04リリースとは別にrollingリリースのedgeチャンネルにて最新の開発版イメージを提供しています。
IoT向けについてはErler Roboticsが早々にUbuntu搭載ドローンや蜘蛛型ロボットを販売しているのに加えて,
- 注2)
- ロボット開発プラットフォームとして定番のROSがUbuntuをベースとしていることもあって,
ロボットとUbuntuは比較的親和性が高いようです。先日行われたROSConでも, マーク・ シャトルワースが講演を行っています。
Snappyを起動できるプラットフォーム
Snappyのシステムイメージ自体はさまざまなプラットフォーム向けにリリースされています。
- QEMU/
KVM - Vagrant/
VirtualBox - OVFに対応した仮想アプライアンス
- Microsoft Azure
- Google Compute Engine
(GCE) - Amazon Web Service
(AWS) - BeagleBone Black
- Raspberry Pi 2
(今のところ非公式)
いずれのプラットフォームもコマンド体系や使える機能は同じです
- 注3)
- snappyコマンドでインストールできるパッケージのうち,
ARMhfのみ, x86のみ提供されているパッケージもありますので, まったく同じというわけではありません。
BeagleBone BlackやRasbperry Pi 2といった組み込み基板向けの場合,
Snappyを起動する:KVM編
既にUbuntuとCPU仮想化支援機構が動いているマシンがあれば,
$ sudo apt-get install qemu-kvm $ wget http://jp.releases.ubuntu.com/15.04/ubuntu-15.04-snappy-amd64-generic.img.xz $ unxz ubuntu-15.04-snappy-amd64-generic.img.xz $ kvm -m 512 -redir :4200::4200 -redir :8443::443 -redir :8022::22 ubuntu-15.04-snappy-amd64-generic.img $ ssh -p 8022 ubuntu@localhost
stableチャンネルのリリース版のイメージをダウンロードし,
- 注4)
- 最新のedgeチャンネルを使用したい場合は,
「http:// cdimages. ubuntu. com/ ubuntu-snappy/ 15. 04/ edge/」 を指定してください。こちらは日本のミラーはありません。
アカウントとパスワードはそれぞれ
4200番ポートは後で説明するWebDMで利用します。WebDMを使用しないなら指定しなくても問題ありません。同様に8443番ポートは後でインストールするownCloudパッケージのためにリダイレクトしています。こちらも必要なければオプションから外しても問題ありません。
Snappyを起動する:Vagrant/VirutalBox編
KVMを直接利用するのではなく,
●UbuntuでSnappyを起動する場合 $ sudo apt-get install vagrant virtualbox $ vagrant box add snappy http://cloud-images.ubuntu.com/snappy/15.04/core/stable/current/core-stable-amd64-vagrant.box $ vagrant init snappy $ vagrant up $ vagrant ssh ●Ubuntu以外のマシンでSnappyを起動する場合 vagrant init ubuntu/ubuntu-15.04-snappy-core-stable vagrant up vagrant ssh