Ubuntu Weekly Recipe

第534回 LibreOffice 6.1 WriterのEPUBエクスポート機能を使用する

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EPUBエクスポートダイアログ

EPUB形式にエクスポートする場合は,⁠ファイル」⁠-⁠次の形式でエクスポート」⁠-⁠EPUBとしてエクスポート」を開いて行います図5)⁠注意点としては,Snapパッケージ版LibreOffice 6.1.0(リビジョン80)では,このダイアログが翻訳されていません図6)⁠リリース版では翻訳されているので何らかの手違いがあったものと思います。以下の説明では併記しておきます。

図5 通常のEPUBエクスポートダイアログ

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図6 Snapパッケージ版では,なぜか英語のままのダイアログ

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では,個々の設定内容を説明します。

バージョン(Version)

バージョンは「EPUB 3.0」になっていますが,特段変更する必要はないでしょう。

分割方法(Split method)

分割方法は「見出し」⁠Heading)「改ページ」⁠Page break)があります。見出しを適切につけている場合は前者を,1ページ毎に違う内容のものが一つにまとまっているようなドキュメントの場合は後者を選択します。。

レイアウト方法(Layout method)

レイアウト方法は「リフロー」⁠Reflowable)「固定」⁠Fixed)が選択できます。通常は前者ですが,後者を選択するとページごとにSVG形式で保存したものを表示するようになります。この方法だとPDFよりはファイル形式が小さくなりそうなので,これはこれでありのような気もします。

独自の表紙画像(Custom cover image)

EPUBファイルに独自の表紙画像をつけたい場合は,ここから選択します。LibreOfficeが対応しているすべての形式が選択できるようになっていますが,PNGまたはJPEG,SVG形式にしておくのが無難でしょう。ただし現状は正しく動作しないようです。

独自のメディアディレクトリ(Custom media directory)

独自のメディアディレクトリというのは極めてわかりにくいですが,XMP形式のメタデータを埋め込む場合に,その形式のファイルが置いてあるディレクトリを選択するようです。少なくとも現段階では,この機能が必要なほど本格的なEPUBファイルを作成したい場合,ほかのツールを使用したほうがいいのではないかと思います。もちろん今後EPUBエクスポート機能が強化されて,PDFエクスポート機能並みに高品質になったらまた話は変わってくるのですが。

識別子(Identifier)

識別子はUnique Identifierを書きまです。同じ内容なら変えないほうがいいということで,ここで設定できるようになっているものと思います。そのため自分用など用途が限定されていれば,さほど気にすることもないような気もします。

タイトル(Title)

そのままです。タイトルを入力します。図3の設定で省略できます。

作者(Author)

そのままです。作者を入力します。図2の設定で省略できます。

言語(Language)

言語は日本語だと「ja」と入力します。省略すると「en」になるようです。

日付(Date)

日付には作成日時を入力します。

ここまで設定できたら,⁠OK」をクリックしてエクスポートしてみましょう。ファイル名を入力後,実際にエクスポートされます。

EPUBツール

せっかくEPUB形式でエクスポートしても,UbuntuにはデフォルトではEPUB形式のファイルを開くアプリケーションがインストールされていません。EPUB閲覧アプリケーションはいくつかありますが,筆者のおすすめはMATEデスクトップ環境のドキュメントビューアーとして開発されている「Atril」⁠パッケージ名は「atril」⁠です図7)⁠MATEとの依存性をなくし,いくつかの日本語訳を修正したパッケージが筆者のPPAにあるので,適宜ご利用ください。

図7 AtrilでEPUBファイルを開いたところ

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SnapパッケージとしてはKDEアプリケーションの「Okular」⁠パッケージ名は「okular」⁠がありますが図8)⁠筆者が確認したところでは「Atril」のほうが意図したとおりに表示されていました。

図8 OkularでEPUBファイルを開いたところ

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EPUB形式のファイルを編集する場合は,⁠Sigil」⁠パッケージ名は「sigil」⁠を使用すると便利です図9)⁠非常に高性能なEPUBエディターです。

図9 SigilでEPUBファイルを開いたところ

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。