Ubuntu Weekly Recipe

第580回 AMD Ryzen 5 3400Gと2400Gを比較する

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テスト結果

CPU編

まずはCPUの結果から見ていきましょう。John The Ripperは著名なパスワード解析ツールですが,図3の結果になりました。

図3 John The Ripperの結果

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Blowfishでは約1.2倍というかなり理想的な速度差が出ています。一方,MD5ではあまり差がありませんでした。

x264はH.264のエンコーダーで,図4の結果になりました。

図4 x264の結果

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1割くらい速くなっています。

7-Zip Compressionはその名のとおり7-Zipでの圧縮ベンチマークですが,単位がMIPSなので絶対評価が可能です。図5の結果になりました。

図5 7-Zipの結果

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こちらも1割くらい速くなっています。

Timed Linux Kernel Compilationはカーネルのビルドにかかった時間ですが,図6の結果になりました。

図6 カーネルのビルド時間

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なんと10秒しか速くなっていません。

LAME MP3 Encodingもその名のとおりLAMEでMP3をエンコードした際にかかった時間です。図7の結果になりました。

図7 LAMEのエンコード時間

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誤差とまではいえないものの,差はほとんどないといっていいでしょう。

System XZ Decompressionもその名のとおりXZで圧縮されたファイルを展開した際にかかった時間です。図8の結果になりました。

図8 XZの展開時間

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こちらも誤差とはいえないものの,差はほとんどないといっていいでしょう。

XsbenchはOpenMCの演算結果を使用するベンチマークです。図9の結果になりました。

図9 Xsbenchの結果

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ほぼ差がありませんでした。

GPU編

CPUのベンチマーク比較は厳しい結果でしたが,GPUではどうでしょうか。実際に見ていきましょう。

まずは毎度おなじみSuperTuxKartでの結果です図10⁠。

図10 SuperTuxKartの結果

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あまり差がありません。

Unigine Heaven/Valleyでの結果は図11のとおりです。

図11 Unigine Heaven/Valleyの結果

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あまり差がありません。

最後にGLmark2の結果は図12のとおりです。

図12 GLmark2の結果

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誤差程度の差しかありません。

GPU,特にOpenGLに関してはほぼ差が出なかったことがわかりました。

まとめ

今回のベンチマークがRyzen 5 2400/3400Gの性能差のすべてではありませんが,そんな言い訳をするのも虚しいくらい速度差は乏しかったというのが現実です。理想的にぴったりハマったとしても1.2倍,多くの場合は少しだけの性能アップで,買い換える理由は全くなく,価格差が大きければ迷わず2400Gを買ってもよさそうということがわかりました。

とはいえ,Ubuntuを使用するのであればRyzen APUを選択するというのは現状ベストだと言ってもいいでしょう。

このRecipeでも第577回などで取り上げているように,古いPCにインストールすると処理に時間がかかることも多くなってきていますので,可能な限り新しいPCで使ってほしいと思っています。

ただし,前述のとおりUEFI BIOSとUbuntuのバージョンには気をつけください。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese TeamとLibreOffice日本語チームのメンバー。LibreOffice,VirtualBox,Joplin,Budgieデスクトップなどの翻訳を手がける。技術同人サークルteam zpn主宰。ほか原稿執筆を少々。