Valve社が運営しているゲーム配信サービス
SteamとUbuntuとProton
「Steam」
図1 Unity3Dで作られたWindowsゲームであるPupuya Gamesの

クライアントがUbuntuに対応したとはいえ,
- ※1
- 正確にはSteam OSをサポートしているゲームと言うべきかもしれません。Steam OSとはValve社自身が開発しているSteamクライアントインストール済みのDebianベースのディストリビューションです。Steam OSはもともと専用の
「Steam Machine」 という名前のハードウェア上で動かすことを想定していました。しかしながらSteam Machine自体はいつの間にか立ち消えとなってしまい, Steam OSのみが残された状態です。そのSteam OSもここ一年近くアップデートがありません。そもそもDebian 8 (jessie) ベースであり, Debian 9 (stretch) ベースのSteam OS 3. 0はリリースされないままstretchの (LTSを除く) サポートが切れようとしています。もしSteam OSっぽいものが必要なら, 今だとGamerOSあたりを試してみるのがいいのかもしれません。
動画1 リトルウィッチノベタは魔法を駆使してダンジョンを攻略するダークソウルライクなゲームという建前の,
そうは言っても,
Linux上でのプレイを実現するために
動画2 走っているうちにスタミナが切れると,
ValveがProton経由でのプレイを確認しているものは
- ※2
- ProtonDBではレポートごとに使用OSの情報が記載されています。BoilingSteam.
comでは月ごとのレポートに対するOSのシェアの推移を掲載しているのですが, 2018年の10月ぐらいには4割以上あったUbuntuのシェアが, 2019年の10月には3割以下にまで減っているのがわかります。それに対して増えたのが, ArchとArchベースのManjaro, それにUbuntuベースの Pop!_OS
です。特にArch系はここ1年ぐらいでぐっと増えてきたようで,Arch系でまとめれば近いうちに 「Ubuntu系」 を超えるかもしれません (2020年6月のデータだとUbuntu+ Pop!_OS
を超えていました)。BoilingSteam.comでは, ローリングリリースというArchの仕組みが, 新しいハードウェアやドライバーを必要とするゲーマーの要求に合致しているのではないかと推測しています。